CNNなど米メディア3社は21日、ホワイトハウスからの排除は憲法違反だとして提訴した。連帯を示す米主要テレビ局は同日、ドナルド・トランプ大統領による排除に抗議し、トランプ氏の代表取材をボイコットする異例の対応に出た。
今回の排除により、トランプ政権と報道機関の間で対立が深まっている。今週は中国の習近平国家主席がホワイトハウスを訪問する重要な行事が予定されている。
3社への記者証没収と提訴
トランプ氏は18日、CNN、MS NOW、政治サイトのポリティコをホワイトハウスから締め出すよう命じた。翌日、3社の記者は記者証を没収された。
3社は、報道の自由を保障する米憲法修正第1条に違反するとして、排除措置の一時差し止めを求めて提訴。米連邦地裁は23日に審理を行う予定だ。
主要5社が共同声明で連帯
米主要テレビ局5社は21日、CNNへの連帯を示すため、ホワイトハウスでの代表取材を停止すると発表した。ABC、CBS、CNN、FOX、NBCは共同声明で、「国民にとって、政府について正確で独立した情報を得ることは極めて重要だ。いかなる政権も、報道内容に異議があるという理由で報道機関を制限すべきではない」と主張した。
この対立の影響で、トランプ氏が重視するホワイトハウスの新たなヘリポートの開所式や、国連総会出席の様子はテレビで生中継されない事態となった。
生中継されない式典と国連総会
21日はCNNがテレビのプール取材を担当する予定だった。ホワイトハウス南庭のヘリポート式典の様子は、ホワイトハウスのウェブサイトだけで配信されたが、トランプ氏の発言は聞き取れなかった。
AAPを含むホワイトハウスを取材する複数の報道機関は、排除された3社への連帯を示すため、ヘリポートで撮影したトランプ氏の写真の公開を遅らせることを決めた。
ニューヨークで開かれる国連総会でのトランプ氏と各国首脳との会談も、テレビで生中継されない。国連総会は毎年、世界中から大きな注目を集める。
トランプ氏とバンス副大統領の発言
メディアと対立を深めるトランプ氏は21日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、「ホワイトハウスは、私が大切にしている報道の自由を攻撃しているのではない」と主張した。
その上で「われわれの愛する米国で、がんのように広がったフェイクニュースを攻撃しているのだ」と強調した。
トランプ氏は、他の報道機関も同様の措置の対象になる可能性があると警告しているが、具体的な社名は挙げていない。
J・D・バンス副大統領は、締め出された3社について「左翼プロパガンダを広めている」と非難した上で、「彼らは今後も報道できる。言論の自由もある。ただ、ホワイトハウスにオフィスを持つことはもうない」と記者団に語った。



