EU、中国製EVに最大38%の追加関税 7月から暫定措置
EU、中国製EVに最大38%の追加関税 (12.07.2026)

欧州連合(EU)は、中国製の電気自動車(EV)に対して最大38%の追加関税を課す暫定措置を7月から発動することを決定した。これは、EU域内の自動車産業を保護するための措置であり、中国からのEV輸入が急増していることを受けたものだ。

EUの決定内容と背景

EUの執行機関である欧州委員会は、中国製EVに対する調査を実施した結果、中国政府による補助金などが不当な競争優位性をもたらしていると結論付けた。これに基づき、通常の関税率10%に加えて、最大38%の追加関税を課す暫定措置を7月4日から適用する。追加関税の税率は企業によって異なり、最大で38%に達する。

欧州委員会の報道官は「EUは公正な競争条件を確保するために必要な措置を講じている。中国の補助金がEUの自動車産業に損害を与えていることは明らかだ」と述べている。

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中国の反応と今後の影響

中国政府はこの決定に強く反発しており、EU産の自動車や農産品に対する報復関税を検討していると報じられている。中国商務省の報道官は「EUの措置は保護主義的であり、WTOのルールに違反している。中国は必要な対抗措置を取る権利を有する」と声明を発表した。

この関税引き上げにより、中国製EVの価格はEU市場で大幅に上昇し、競争力が低下することが予想される。一方で、EU域内の自動車メーカーは保護されることになるが、消費者にとっては選択肢が狭まり、価格上昇につながる可能性もある。

市場への影響と専門家の見解

自動車業界の専門家は、この関税措置が短期的にはEUの自動車メーカーに恩恵をもたらすものの、長期的には中欧間の貿易摩擦を激化させ、世界の自動車サプライチェーンに悪影響を及ぼす可能性があると指摘する。また、中国製EVの主要部品であるバッテリーの供給にも影響が出る可能性があり、EUのEV普及目標に水を差す恐れもある。

EU域内の自動車ディーラー団体は「関税引き上げは消費者の選択肢を狭め、EV普及の妨げになる」と懸念を表明している。一方、EUの自動車メーカー団体は「公正な競争環境の確保を歓迎する」と支持する姿勢を示している。

今後の展開

今回の暫定措置は4カ月間有効で、その間にEU加盟国が恒久的な関税措置の導入について協議する。最終的な決定は11月までに行われる見通しだ。中国はWTOに提訴する構えを見せており、国際的な貿易ルールを巡る争いに発展する可能性がある。

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