ベネズエラ地震、住民が自力で家族捜索 死者4118人、不明3万人
ベネズエラ地震、住民が自力捜索 死者4118人

南米ベネズエラで発生した大規模地震から2週間が経過したが、依然として多くの行方不明者が残る中、被災地では住民らが自らの手で家族の捜索を続けている。特に被害が大きい北部ラグアイラ州カラバジェダでは、倒壊した建物のがれきの山が至る所に残り、異臭が漂う中、スコップや金属棒を使った懸命な作業が続けられている。

住民による自力捜索の実態

「まだ家族が埋まっている」。カリブ海沿いのこの地域では、住民たちが口々にそう訴え、がれきを少しずつ撤去していた。高層住宅全体が真下に崩れ落ち、倒れた壁や床が折り重なる「パンケーキクラッシュ」と呼ばれる現象が発生。重機が不足する中、土木工事用のドリルでコンクリートを砕く住民の姿も見られた。ある男性は「地獄の日々だが、家族を見つけるまでは諦めない」と語った。

ベネズエラ政府は10日、死者数が4118人に上ったと発表した。しかし、行方不明者の数は公表しておらず、安否情報を交換するサイトには約3万人が行方不明者として登録されている。

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脆弱な公営住宅の倒壊

今回の地震では、左派ウゴ・チャベス元大統領が2010年代に建設を始めた低所得者層向けの公営住宅の倒壊が特に目立つ。首都カラカスから車で約40分のカラバジェダでは、45棟の公営住宅が「全てなくなった」という。安全基準よりも安価な資材で建設スピードを優先したとの批判もある。

教諭ローサ・サバラさん(49)は、倒壊した公営住宅1階にいた両親を毎日捜している。「他の国の救助隊員が来たが、建物を見て生存者がいる見込みがないということで帰ってしまった。遺体でもいいから見つけてほしい」と語った。建築作業員ジェイソン・サンチェスさんは、姉の遺体は9日に発見されたものの、姉の14歳の娘は見つからず、がれきの上で寝泊まりしながら捜索を続ける。「家族がまだ下にいる。誰か援助に来てほしい。全てが不足している」と訴えた。

政府の支援不足と避難生活

現場では救助隊員の姿はほとんど見かけず、住民たちは自らショベルカーを用意するなどして対応している。フアン・グスマノさんは「全く作業が進まない。地道にがれきを崩すが、難しい」と嘆き、「政府の援助がない」と不満を漏らした。

公営住宅を失った住民は、各国から支給されたテントを道路に張り、生活している。家族7人で避難するマリクサ・ルンボさん(51)は、タンクの水で体をふき、土に掘った場所をトイレ代わりとする生活を続ける。「政府の援助がないのはなぜだろう。今も余震があり、いつまでこの生活が続くのか不安だ」と話した。

日本の国際緊急援助隊の活動

こうした中、日本の国際緊急援助隊・医療チームがカラバジェダで被災住民の診療にあたっている。10日朝から住民が訪れ、医師や看護師が通訳を介して症状を聞き取った。テントには心電図やX線検査設備が整えられ、約40人態勢で活動。頭痛や腹痛などの内科疾患のほか、心の不調を訴える人も多いという。

1歳の子と訪れたグレイバ・メディナさん(20)は、蚊に刺されて斑点ができた。「おば2人といとこ5人がまだ見つからない中、少しでも安心できた」と話した。チームの看護師増田由美子さん(51)は「今後は感染症が増える可能性があり、長期の避難生活で心の負担も大きくなるので、患者の話をよく聞きたい」と述べた。2次隊の派遣も控えており、少なくとも今月末まで活動を続ける予定だ。

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