中国富裕層が語る「あまり満足できなかった日本観光」の実態と変化
中国富裕層が語る「満足できなかった日本観光」の実態

中国からの訪日客が減少している要因は、単に「日中関係の緊張」だけではないようです。実際に、世帯年収約4000万円のプチ富裕層へのインタビューから、日本観光に対する意外な不満や、中国国内旅行の進化が浮かび上がってきました。

年収4000万円級の一家が語る日本旅行の変化

コロナ前は年に2~3回も日本を訪れていた一家が、コロナ後はわずか1回しか訪れなくなりました。その理由を尋ねると、次のような答えが返ってきました。

日本旅行の魅力が薄れた理由

  • ミシュラン店や文房具目的の旅行が減った:以前はミシュランのお店が予約できればすぐに日本に行き、子供の文房具を買うためだけに訪れることもありました。しかし、コロナで渡航できなくなった後、中国国内にニセコの高級温泉旅館「坐忘林」に匹敵するリゾートホテルが登場。センスが良く、壁のアートも購入できて、非常に満足したといいます。
  • オーダーメイド旅行の不便さ:ママ友と個人ガイドを雇って京都・奈良の卒業旅行をしましたが、ガイドの英語力が不十分で、子供と一緒に親も参加しなければならず、かえって疲れたそうです。大人同士で日本の文化を深く体験したかったものの、着物体験か難解な見学ばかりで満足できませんでした。
  • 中国国内旅行の進化:現在は中国国内の旅行が進化し、英語ネイティブの先生が常に同行し、宿泊施設も質が高い。子供にとっても親にとっても休める旅行になり、満足度が高いとのこと。今年の夏休み・冬休みも10日間程度、国内旅行を計画しているそうです。

ただし、ディズニーシーは楽しく唯一無二なのでたまに行くが、全体的には日本旅行より中国国内旅行の方が楽しいかもしれない、と語っています。

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中国国内旅行の発展と日本の影響

こうした声は筆者だけでも何十回も聞いてきました。中国の文旅(文化観光)産業は急速に発展しており、その背景には日本の影響も見られます。

伝統服ブームの広がり

最近、中国の都市部では伝統的な中国服を着る若者が急増しています。コロナ前にはほとんど見られなかった現象で、紫禁城や西湖など観光地では、カメラマンを連れて唐や明、漢民族の漢服など様々な伝統衣装をまとった若者の姿が当たり前になりました。

日本旅行体験が起業のきっかけに

北京の伝統服レンタル店のオーナーは30代前半の2人組。もともと日本旅行が好きで、訪れるたびに着物をレンタルして街歩きを楽しんでいました。コロナで失業した際、日本での体験を思い出して起業したといいます。

中国の若者は、かつて日本で憧れた「伝統文化を日常的に楽しむスタイル」を、今や自国で実現しつつあります。彼らはもっと自信を持って自分の文化を表現し始めているのです。

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