中国のレアアース・トリウム・EV戦略:原子力発電と充電の一体化開発の歴史
中国レアアース・トリウム・EV戦略の歴史

政治・経済・投資の観点から、中国がレアアースの独占を目指す布石として、レアアース・トリウムによる原子力発電とEV充電をセットで開発してきた歴史を掘り下げる。本記事は8分で読める内容で、公開日時は2026年6月15日08時00分、会員登録が必要となる。

中国の戦略:レアアース、トリウム、EVの一体化

中国はレアアースとトリウム、そしてEVを組み合わせた開発を長年にわたり推進してきた。この戦略の背景には、ウラン不足に対応するためのトリウム利用の重要性と、中国国内に豊富に存在するトリウム資源の活用がある。トリウム熔融塩国際フォーラム理事の亀井敬史氏によれば、中国はこれらの要素を総合的に考慮した開発計画を進めている。

国際会議での議論

国際会議では、カナダが独自に商業化した重水炉(CANDU炉)でのトリウム利用可能性が議論された。フランスのアレバも参加し、トリウム利用では準増殖炉とすることが可能であり、CANDU炉は軽水炉より優れるが、液体燃料炉である溶融塩炉の方がより魅力的であるとの見解が示された。また、トリウム利用により放射性廃棄物の負担が大幅に低減できる点が大きな利点として指摘された。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

ロシア、インド、韓国からは固体燃料炉へのトリウム装荷に関する報告があった。参加国の多くはレアアース資源国、すなわちトリウム資源国であるが、日本は該当しない。しかし日本からは、亀井氏らが登壇し、溶融塩炉FUJIやトリウム燃料サイクル全体の構想を示すTHORIMS-NES(トリウム溶融塩核エネルギー協働システム)、さらにトリウム利用を温暖化対策として京都議定書に位置づける提案を説明した。

中国の具体的な戦略

中国からは具体的な炉型戦略などは示されなかった。この会合の目的は、次のステップに進むための情報収集にあった。中国はレアアースの供給独占を背景に、トリウム資源を活用した原子力発電とEV充電インフラの一体化を模索しているとみられる。

本記事は会員限定記事であり、残り2031文字の内容はログインまたは無料会員登録により閲覧可能となる。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ