東大卒・年収1100万を捨てた男が刺しゅう屋に転身した理由
東大卒・年収1100万を捨てた男が刺しゅう屋に転身した理由

東大卒で外資系投資銀行に勤め、年収1100万円だった男性が、約9カ月で退職し、刺しゅう屋を開業した。その理由を、自身の著書『東大卒、年収1100万をやめて刺しゅうをはじめたワケ 冷めたまま働きつづける前に』(世界文化社)で明かしている。

男性は東京大学経済学部金融学科を卒業後、外資系投資銀行に入社したが、約9カ月で退職。2024年に株式会社Take Riskを創業し、「北区の刺しゅう屋」を立ち上げた。刺しゅうもアパレルも未経験のまま、家賃7万円の4畳半とミシン1台から製作を開始したという。

組織の「代わりはいくらでもいる」という前提

男性は、組織には組織の事情があり、市場や業績、組織を守る判断があると理解しつつも、ある日「組織は『代わりはいくらでもいる』の前提に作られている」とはっきり見てしまったと語る。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

「この仕事は、自分でなくてもいいのではないか」という問いが残り、外銀で働きたい人は山ほどいるため、自分が明日いなくなっても誰かがすぐに席に座ると実感したという。その人もエクセルを使え、パワポも直せ、英語の議事録も取れる。それで案件は進む。自分の名前がなくても組織は止まらない。

組織としては正しい設計であり、大きな会社はそうやって成り立っているが、そこに長く立ちたいとは思えなかったと振り返る。

刺しゅうを始めてから変わった「怖さ」

刺しゅうを始めてからは、逆の怖さを知ったという。自分が止まると新作が止まり、自分が判断しないと次の一歩が遅れる。外銀では自分がいなくても案件は進んだが、いまは自分がいないと何も始まらない。

怖さの種類が変わり、肩を叩かれる怖さではなく、頭を動かさないと何も生まれない怖さを選んだ。自分の生き方に納得できているかどうかが、ものさしになったと語っている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ