スバルが新たに打ち出した生産コンセプト「変種変量短生産」が注目を集めている。これは、大泉新工場を含む6つの生産拠点を活用し、市場ニーズに応じて柔軟に生産を切り替える方式だ。渡邊常務はこのコンセプトを「変種変量短生産」と定義し、従来の大量生産とは一線を画す。
古い工場を補強、BEV生産に対応
注目すべきは、新工場の設備そのものだ。外観は年季が入っているが、1台2トンを超えるBEV(電気自動車)を流すため、各部に補強が施されている。工場内の多くの箇所で耐荷重を増やす補強が確認できた。これは、多少古い工場でもスバルの設計思想を導入すれば最新の組み立てラインに対応できることを示している。
ライン設計自体がビジネスになる可能性について、渡邊常務は「いまのところ、考えていません」と述べる。しかし、工場見学をほぼ無制限に許可した点は、あえて公開することで新たな価値を創出しようとする意図が見える。
データとAIで「見える化」、顧客に組み立て過程を公開
スバルが大泉新工場で目指すのは、データやAIを活用した生産工程の「見える化」だ。渡邊常務は「購入してくれたお客さまが、自分のクルマがラインで組み立てられていく過程を見られるようにすることで、付加価値を高めていけたらいいな」と語る。これにより、顧客の愛着や満足度向上が期待される。
現在、矢島新工場では「トレイルシーカー」や「bZ4Xツーリング」など、異なるモデルが混流生産されている。この柔軟な生産方式は、需要変動への迅速な対応を可能にする。
今後の展望と課題
スバルの新コンセプトは、自動車業界の生産パラダイムを変える可能性を秘めている。AIと雇用の関係など、さらなる質問が残ったが、時間切れで詳細は聞けなかった。今後のスバルの新工場の動向に注目が集まる。



