ポテチが止まらないのは「メタボ脳」のせい?専門家が推奨する油の種類
ポテチが止まらない「メタボ脳」改善に推奨の油

ポテトチップスを食べ始めると止まらなくなる――そんな経験はないだろうか。その原因は、脳が「メタボ脳」と呼ばれる状態になっている可能性がある。同志社大学アンチエイジングリサーチセンターの米井嘉一教授は、動物性脂肪の過剰摂取が脳の満足感を奪い、脂っこいものを求め続ける依存状態を引き起こすと指摘する。

「メタボ脳」とは何か?その仕組み

米井教授によれば、脂質は細胞膜やホルモンの材料となり、老化防止に欠かせない栄養素だが、量と質のバランスが重要だ。PFCバランス(たんぱく質:脂質:炭水化物=2:2:6)を超えない範囲で「よい脂質」を摂取すべきという。

脂肪酸には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」がある。飽和脂肪酸は肉の脂身やラード、バターなど畜肉系動物性脂肪に多く含まれ、常温で固まりやすい。米井教授は「動物性脂肪を習慣的に摂り過ぎると、脳内のドーパミン受容体がうまく働かなくなり、満足感を得にくくなる」と説明。その結果、脂っこいものを食べても物足りず、「動物性脂質依存症」に陥るという。

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さらに、脂肪の過剰摂取は食欲中枢にも影響する。食後に分泌されるホルモン「レプチン」は脳の視床下部に働きかけて食欲を抑えるが、動物性脂肪の摂り過ぎでその働きが鈍り、食欲が止まらなくなる。米井教授は「動物性脂肪の過剰摂取は、脳を2つのルートから狂わせ、『満足できない脳=メタボ脳』にしてしまう」と警鐘を鳴らす。

ポテチが止まらない理由と対策

ポテトチップスやカップ麺などのスナック類には、動物性脂肪が使われていることが多い。米井教授は「食べ始めると止まらなくなるのは、脂質依存の影響かもしれない」と指摘。糖質やカロリーも高いため、控えるよう勧める。

一方、肉は良質なたんぱく質源として重要だが、脂肪分の少ない赤身を選び、摂取量をコントロールする必要がある。米井教授は「脂質ゼロを目指す必要はないが、質の良い脂質を選ぶことが大切」と強調する。

不飽和脂肪酸の種類と効果

不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分かれ、さらに多価不飽和脂肪酸は「オメガ3系」と「オメガ6系」に分類される。一価不飽和脂肪酸は「オメガ9系」とも呼ばれる。米井教授は各系統の代表的な脂肪酸と食材を紹介している。

オメガ3系脂肪酸にはDHA・EPA(マグロやサバなどの青魚に豊富)やα-リノレン酸(えごま油、あまに油、しそ油など)が含まれる。オメガ6系脂肪酸はリノール酸で、紅花油、ごま油、大豆油、コーン油などの植物油や穀物に含まれる。オメガ9系脂肪酸はオレイン酸(オリーブオイル)やエルカ酸(なたね油)が代表的だ。

メタボ脳改善に推奨される油

米井教授は、メタボ脳の改善にはオメガ3系脂肪酸を積極的に摂取することを推奨。特に青魚に含まれるDHA・EPAは脳の機能向上や認知症予防にも有効だという。また、米油(こめ油)はオメガ6系とオメガ9系のバランスが良く、肉料理にも安心して使えるとしている。

「脂質は悪者ではない。適切な種類と量を選べば、老化防止や健康維持に役立つ」と米井教授。ポテチが止まらない悩みを抱える人は、油の種類を見直すことで改善の糸口が見えるかもしれない。

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