社員の時給が高い企業ランキングで、3位は不動産業のヒューリックで8850.9円となりました。平均年収は2035.7万円、総労働時間は2300.0時間です。月の残業時間は44.3時間と多めですが、有休取得率は83.3%と高く、仕事のオンオフを明確にして高い収入で報いています。
4位・5位は総合商社
4位は伊藤忠商事で8697.1円です。朝型フレックスタイム制度で朝型勤務を推奨し、評価制度に働き方改革の促進や時間管理に関する項目を追加して残業時間削減に取り組んでいます。バーチャルオフィス制度を導入し、社内兼業が可能で、本業に影響しない範囲で社外兼業もできます。
5位は住友商事で8686.4円です。平均年収は1744.3万円、総労働時間は2008.1時間。DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を価値創造、イノベーション、競争力の源泉と位置づけ、多様性推進を積極的に進めています。手挙げや部門横断プロジェクトといった新業務チャレンジ支援も充実しています。
6位以下とランキング全体の傾向
6位は三井不動産で8658.5円。正社員の定年が65歳で役職定年制度なしなど、長く働き続けられる環境が整備されています。
以下、7位丸紅8517.1円、8位大和証券グループ本社7878.3円、9位電通グループ7562.8円、10位ケネディクス7339.5円と続きます。
平均時給は上昇傾向、一般社員との格差も
ランキング対象企業の平均時給は2785円です。5000円超えは79位キヤノン5004.2円まで。ランキング対象853社の計算時給の平均値は3850.2円でした。前年23年度の対象916社の平均値は3715.7円、22年度の平均値3636.8円(931社)、21年度の平均値3543.0円(892社)と上昇傾向です。東京都の10月からの最低賃金1280円と比べると3倍の開きがあります。
また、国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、24年の正社員(正職員)の平均給与(年収)は544.9万円でした。同庁のデータで正社員の平均年収を、ランキング対象企業(853社)の平均総労働時間1956.7時間で換算すると、時給は2785円となります。こちらも前年の2699円から増加していますが、ランキング対象の平均値とは1000円以上の格差があり、依然、上場・大手企業との賃金格差は大きい状況です。
新卒初任給が30万円を超える企業が続出していますが、賞与を減らしたり、なくしたりするケースもあります。仮に月22日、8時間勤務とすると勤務時間は1カ月176時間。もし月給30万円を時給換算すると1704.5円で、東京の最低賃金の1.3倍程度です。ランキング対象853社の平均値3850.2円の半分以下で、この水準がその後も長く続くとすると決して高くはありません。新卒・中途にかかわらず職場選びの際は、初任給など見た目の金額だけでなく、賞与を含めた年収や入社後の昇給の見込みまで調べることが大切でしょう。



