「9800円でも高い」と言われた女性の作品が3万円超でも完売する理由
「9800円でも高い」と言われた女性の作品が3万円超で完売

手描き友禅と藍染、ハワイアンデザインを融合させた日傘やワンピースが、発売と同時に売り切れる人気を博している。作者のequboさん(ハンドルネーム)は、かつて「9800円でも高い」と言われたこともあったが、現在では3万円を超える作品も完売するほどの人気作家に成長した。その背景には、価格を上げるという逆転の発想と、SNSを活用した情報発信があった。

突然の失職から始まった起業の道

equboさんは、以前は別の仕事をしていたが、突然職を失った。趣味で続けてきた染色の技術を活かし、食べていくための仕事にしようと決意。しかし、趣味と仕事は異なり、売り上げを意識した販売戦略が必要だと痛感した。そこで、趣味を仕事にしたい人向けのコンサルタントである戸田充広氏に相談。戸田氏は『決定版! 趣味起業の教科書』(マガジンランド)の著者でもある。

戸田氏は、equboさんに「価格帯を上げるべきだ」とアドバイスした。equboさんは「高い」と言われるのが怖くて値段を上げられずにいたが、戸田氏は、手描き友禅や藍染の作品の価値をサイトやSNSで発信し、その上で販売価格を上げるよう提案した。

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価格を上げたことで売れるようになった理由

アドバイス通りに実践すると、展示会での売れ行きが向上。発信によってファンがつき始め、「お金を貯めて母にプレゼントしたい」という顧客が増えた。作品の価値が理解されるようになり、適正な価格で販売することの重要性を証明した。

equboさんの作品は、手描き友禅の技法でハワイアン柄を藍染の布に施したもので、唯一無二の存在。藍染とハワイアンの融合は、伝統と異文化の調和が評価されている。

SNSでの批判も「産みの苦しみ」と受け止める

SNSでの発信が拡大するにつれ、藍染愛好家から厳しい意見も寄せられた。「そのやり方は違う」「糊が染液に入るのは良くない」といった批判だ。しかし、equboさんはハワイアン友禅を始めた時も同様の反応があった経験から、新しいことへの批判は「産みの苦しみの一つ」と捉え、信念を貫いた。

藍染の工房から出禁を言い渡されたわけでもなく、自分の作品を評価する人がいることを信じて続けた結果、ハワイアン藍染日傘は注文開始から数日で完売する人気商品に成長した。

現在は「3カ月待ち」の人気作家に

現在、equboさんの作品は注文から納品まで3カ月待ちの状態。価格を上げたことで却って需要が高まり、ブランド価値が向上した。彼女の成功は、適正な価格設定と情報発信の重要性を示す事例として、多くの起業希望者に参考にされている。

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