アップルは7月30日、2026年4〜6月期の決算を発表した。売上高は前年比16%増の1094億ドル、希薄化後EPSは29%増の2.02ドルで、いずれも4〜6月期として過去最高を記録。iPhoneが22%増、Macが29%増と主力製品がそろって2桁成長を達成した。
今回はティム・クックCEOにとって最後の決算説明でもあった。クック氏がCEOに就任した2011年の年間売上高は1080億ドルだったが、それに匹敵する1090億ドルを1四半期で達成している。好決算の一方で、経営陣の発言からはAIブームがもたらす構造変化がいくつも浮かび上がった。
「100年に一度の洪水」メモリ高騰が消費者に届いた
クックCEOはメモリ価格の急騰を「100年に一度の洪水」と表現した。AIデータセンター向け需要がDRAM供給を吸い上げ、価格が「指数関数的に上昇している」という。同社はこれを理由にiPadとMacの値上げに踏み切った。クックCEOは「不本意ながら価格を引き上げた」と率直に認めている。
コスト上昇は四半期を追うごとに加速している。クックCEOによると、1〜3月期のメモリ調達コストは前四半期を上回り、4〜6月期はさらに大幅に増加。7〜9月期には一段と高いコストを見込んでいる。持ち越し在庫の恩恵とメモリ以外の部品コスト低下で一部を相殺するものの、在庫の効果は時間とともに薄れる。
成長減速の正体は「先端ノードの奪い合い」
AIブームは半導体業界全体に構造変化をもたらしている。先端ノードの製造能力を巡る競争が激化し、メモリ価格の高騰が企業の収益を圧迫している。アップルのように製品価格への転嫁を余儀なくされるケースも出てきている。
本連載「Strainer Report」はわかりやすい図表に定評のあるストレイナーの決算分析記事のうち、海外企業に関するレポートを掲載している。詳細はStrainerをご覧ください。



