日経平均「PER18倍」を鵜呑みにしてはいけない!「もう1つのPER」が警告する7万円相場の危うさ
日経平均「PER18倍」を鵜呑みにしてはいけない!もう1つのPERの警告

2026年6月16日、日経平均株価は一時7万円台に上昇した。この急騰を受け、市場では「PER(株価収益率)18倍程度だから割高ではない」との見方が広がっている。しかし、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏は、この評価には注意が必要だと指摘する。なぜなら、一般的に参照されるPERは「加重平均PER」であり、日経平均の実態を示す「指数ベースPER」はより高い水準にあるからだ。

2つのPERの違いとは

東証プライム市場上場企業全体のPERには、2つの計算方法がある。1つ目は「加重平均PER」で、これは東証プライム上場225社全体を1つの企業とみなし、合計時価総額を合計予想利益で割ったものだ。計算式は「225社の時価総額合計 ÷ 225社の予想利益合計」となる。この値は2026年6月上旬時点で約17倍。15倍を超えているが、極端に高いわけではない。

2つ目は「指数ベースPER」で、日経平均に対応するEPS(1株当たり利益)を計算し、日経平均株価をそのEPSで割る。計算式は「日経平均株価 ÷ 日経平均EPS」だ。この指標は、株価平均型の指数である日経平均の特性を反映するため、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、アドバンテストといった株価水準の高い「値ガサ株」の影響を強く受ける。

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指数ベースPERが示す割高感

2026年6月上旬の指数ベースPERは23〜24倍台と、加重平均PERを大きく上回る。これは「株価が高すぎる」ことを示唆しており、逆数(益利回り)は5%未満となる。野口氏は「日経平均はPER17倍だから割高でない」という一般的な意見に警鐘を鳴らし、「新聞などでよく出てくるPERは加重平均PERを指していることが多い」と指摘する。値ガサ株の影響を強く受ける日経平均の割高感を評価するには、指数ベースPERを見るべきだとしている。

「将来の値上がり」をどう考えるか

今後の株価動向を占う上で、PERだけでなく、企業業績の成長見通しや金利環境なども考慮する必要がある。特に、日経平均を構成する値ガサ株の業績が市場予想を下回れば、指数ベースPERはさらに上昇し、割高感が強まる可能性がある。投資家は、表面的なPER数値に惑わされず、指標の特性を理解した上で判断することが求められる。

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