【独自】東京都、カジノ解禁へ向け最終調整 2025年にもIR誘致表明へ
東京都、カジノ解禁へ最終調整 25年にもIR誘致表明

東京都がカジノを中核とする統合型リゾート(IR)の誘致に向けて最終調整に入っていることが、複数の関係者への取材で明らかになった。2025年にも正式な誘致表明を行う見通しで、小池百合子知事のリーダーシップの下、都庁内で具体的な検討が進められている。

IR誘致の背景と狙い

東京都は、2020年東京五輪・パラリンピック後の観光需要の落ち込みを踏まえ、新たな集客施設としてIRに着目。都内へのIR誘致が実現すれば、年間約2兆円の経済波及効果が見込まれるという試算もある。都は、IRを東京の新たなランドマークと位置づけ、国内外からの観光客増加による税収増を期待している。

小池知事はこれまでIR誘致に慎重な姿勢を示してきたが、ここにきて方針転換。2023年11月の都議会で「IRは東京の成長戦略に不可欠」と述べ、誘致に前向きな姿勢を明確にした。関係者によると、都は2024年度中にIRの基本構想をまとめ、2025年には国への区域認定申請を目指す。

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候補地と事業スキーム

IRの候補地としては、東京・お台場や晴海地区が有力視されている。お台場は臨海部の再開発計画が進行中で、大規模な用地確保が可能。また、都はIR事業者として、海外の大手カジノ運営企業との連携を模索している。米国のラスベガス・サンズやシンガポールのマリーナベイ・サンズなどが候補に挙がっている。

事業スキームとしては、都が用地を提供し、民間事業者が建設・運営を行うPFI方式が検討されている。都はIRからの収益の一部を、ギャンブル依存症対策や福祉施策に充てる方針だ。

課題と批判

一方で、IR誘致には多くの課題が指摘されている。最大の懸念はギャンブル依存症の増加だ。全国のカジノ反対団体は「IRは依存症を拡大させる」と反発。都は依存症対策として、入場制限や自己排除プログラムの導入を検討しているが、実効性には疑問の声も上がる。

また、暴力団の資金源となるリスクや、青少年への悪影響を懸念する声も根強い。都議会では、誘致に反対する議員から「税金の無駄遣い」との批判も出ている。

さらに、IRの建設費は数千億円規模に上ると見込まれ、都の財政負担が重荷になる可能性がある。都は「民間資金を活用するため、都の負担は限定的」と説明するが、専門家からは「事業が失敗した場合、都が多額の損失を被るリスクがある」との指摘も。

今後の展望

東京都のIR誘致は、国が進めるIR推進法と整合性を取りながら進められる。国は2025年までに最大3カ所のIR区域を認定する方針で、東京都は横浜市や大阪府と競合する可能性が高い。

都は2024年度中にIRの基本計画を策定し、2025年には正式な誘致表明を行う見通し。その後、事業者の選定や、地域住民への説明会などを経て、2030年ごろの開業を目指す。

小池知事は「東京の国際競争力を高めるためにはIRが必要」と強調するが、実現には多くのハードルが待ち構えている。

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