H3ロケット9号機が、8月11日(火)午前4時23分31秒に種子島宇宙センターから打ち上げられる。搭載されるのは準天頂衛星システム「みちびき7号機」だ。
大型の台風13号の影響で、ここ数日は空路も海路も欠航が続いていたが、筆者は前々日9日午後の高速船で種子島入りした。この日も午前便は欠航だったが、午後便は条件付きで出港し、なんとか到着。もともとお盆で混雑する時期でもあり、移動は大変だった。
みちびき7号機とH3ロケットの現状
みちびき7号機は、2025年12月に報道関係者向けに公開された。日本の高精度衛星測位システム「みちびき」は、今回の7号機で7機体制が完成する。新型衛星バスの採用も話題となっている。
H3ロケットは、8号機の失敗後、原因究明を進め、6号機で飛行再開を果たした。ただし、6号機には主衛星を搭載しておらず、実用衛星を搭載しての本格的な運用再開は今回が初めてとなる。8号機の打ち上げ失敗で失われた「みちびき5号機」は、今回搭載するみちびき7号機の兄弟機だった。今度こそ成功させ、H3ロケットの復活を印象づけたいところだ。
新型PSSの初飛行
8号機の打ち上げで問題を引き起こした衛星搭載アダプタ(PSS)は、今回初めてファスナ結合方式のものが使用される。8号機失敗の直接的な原因となったパネル高温化のリスクを完全に排除しており、問題の再発はまずないはずだが、新型PSSの初フライトということで、飛行結果に注目したい。6号機は従来と同じスプライス接着方式だった。
天候と打ち上げ見学の課題
気になるのは天候だ。H3ロケット9号機は8月7日に打ち上げる予定だったが、台風の接近によって延期。いったんは10日に再設定されたものの、気象条件が合わず、11日に再び延期されていた。最新の気象予報でも、しばらくはすっきりしない天気が続く見込みで、絶好の打ち上げ日和とはならなそうだ。
打ち上げ見学には延期が付きものだが、朗報もある。今回の9号機から制約条件がひとつ緩和された。具体的には、初号機などで飛行実証してきた冗長複合航法システム「RINS」が、今回から実運用を開始。射点近傍での航法性能が向上したため、従来あった「射点近傍の雲底高度が450mより高いこと」という制約が不要となった。延期になるときの代表的な原因である氷結層などの規定はそのままなので、どれほど効果があるのかは分からないが、少しでも延期を減らせるのであればうれしい。
初の夜打ちに注目
また、H3ロケットとしては初の夜打ちになりそうなことも注目点だ。明るさが急激に変わるので撮影は難しく、徹夜取材になって体力的にも辛いが、真っ暗な地上に突然明るい太陽が生まれるような独特の面白さがある。
筆者は今回、勢いで買ってしまった「P1100」を初投入する予定だ。光学125倍というとんでもないコンデジだが、夜打ちだし、どうせ雲ズボだろうし、あまり意味はないかもしれない。



