宇宙飛行士の長期滞在、骨密度回復に数年かかる可能性 研究
宇宙飛行士の骨密度回復に数年 研究

宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在した後、骨密度の回復に数年を要する可能性があるとする研究結果が、科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

研究の概要

カナダのカルガリー大学などの研究チームは、ISSに約6カ月間滞在した宇宙飛行士17人を対象に、滞在前後の骨密度を測定し、さらに滞在後1年間の経過を追跡した。

主な発見

  • 宇宙飛行士は滞在中、体重負荷のかかる脚の骨を中心に、平均で月1~2%の骨密度低下が見られた。
  • 滞在後1年が経過しても、骨密度が完全に回復していない飛行士が複数確認された。
  • 特に、すねの骨(脛骨)の回復が遅く、一部の飛行士では完全な回復に3~5年かかる可能性がある。

宇宙環境の影響

無重力状態では骨への負荷が減り、骨を形成する細胞(骨芽細胞)の活動が低下する一方、骨を破壊する細胞(破骨細胞)の活動が活発になる。このバランスの崩れが骨密度低下を引き起こす。

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将来の宇宙探査への示唆

研究チームは、火星探査など長期の宇宙ミッションでは、宇宙飛行士の骨の健康を守る対策が不可欠だと指摘。人工重力装置や運動プログラムの改良、薬剤の使用などが検討されている。

「宇宙飛行士の骨密度回復には、滞在期間と同じかそれ以上の時間がかかる可能性がある。将来の長期ミッションでは、このリスクを考慮する必要がある」と、研究を主導したリー・ガベル博士は述べている。

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