『VIVANT』考察コンテンツ化で初回18.8%大ヒットも、新規客が入らない構造に暗雲
『VIVANT』考察コンテンツ化でヒットも新規客に暗雲

TBSのドラマ『VIVANT』が、視聴者の考察を公式コンテンツに取り込む戦略で初回視聴率18.8%を記録する大ヒットとなった。しかし、その一方で、考察を軸にしたファンコミュニティが形成されすぎた結果、新規の視聴者が入りにくい構造になっているとの指摘もある。

考察が快楽になる理由

作品そのものを楽しむだけでなく、考察に価値を見いだす視聴者が増えている。作中の伏線と思しき描写を探し、登場人物の言動と結びつけて点と点を線にする作業に魅力を感じる人が多いようだ。

そこにSNSという発表の場が加わることで、自らの考察を開陳して承認欲求を満たすことができる。たとえ予想が外れても「伏線に見える描写だった」と言い訳しやすく、身銭を切らずに楽しめる。当たらなくてもいいギャンブルに似た存在だ。

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テレビ局も考察を活用

こうした考察の盛り上がりは、ネットニュース記事も生み出し、テレビ局側もその宣伝効果を利用し始めている。TBSは『悪役会議室』を「増幅装置」として位置づけ、制作サイドも予想を避ける展開やメタ発言など、考察勢を意識した動きを見せる。SNSや記事で興味を持った視聴者に、TVerでの見逃し視聴を促す意図も透ける。

視聴者がSNSでドラマの感想を共有し、コミュニティを形成する動きは十数年前から存在した。2010年代前半には、NHK連続テレビ小説の感想をハッシュタグ付きで投稿する「朝ドラ反省会」があったが、これらは制作側と距離を置いた非公式のファンコミュニティであり、番組宣伝に積極的に取り入れられることはなかった。

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