TBS系金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』(7月期)が話題を集めている。登場人物たちの言動に賛否両論が巻き起こり、視聴者の間で議論を呼んでいる。
本作は、夫・充(松山ケンイチ)がバス事故で行方不明になった咲子(蒼井優)が、夫の不倫疑惑に揺れながらも自立していく姿を描く。咲子は雑誌編集者で、一見すると自立心があり客観的に物事を考える知性派。しかし、バス事故後は絶叫するなどメンタルが追い込まれていく。
共感や感動がないことの真意
咲子のキャラクターは、サバサバ系でややズボラ。家事が得意ではなく、洗濯物をたたむのを億劫がり、洗濯機の乾燥機能のフィルターの存在も知らない。子どもを「抱く」ではなく「持つ」と言ってしまう無頓着な人物だ。しかし、蒼井優が演じることで、ガサツすぎてキツイという印象にはならない。
むしろ、咲子の日常に共感する視聴者(主に女性)もいるだろう。社会的に自立していても、乾燥機のフィルターを知らず掃除しない女、夫が黙って掃除していたことに気づかなかった女。完璧な主人公よりホッとする。
コラムニストの木俣冬氏は、「透明感があるのにくすんでいる」「共感や感動がない」という声がある一方で、蒼井優の演技の凄みを指摘。咲子の揺れる心と向き合う姿が物語の求心力になっていると評する。
豪華俳優陣が集結
18年ぶりに民放連ドラに主演する蒼井優を取り囲むのは、中島歩、松山ケンイチ、夏帆、高橋文哉といった実力派俳優たち。中島歩は美輪明宏に見出され、宮藤官九郎の『不適切にもほどがある!』で注目された。松山ケンイチはカメレオン俳優と呼ばれ、夏帆は『じゃあ、あんたが作ってみろよ』が大評判。高橋文哉は充のカフェの従業員を演じる。
夫の安否のモヤモヤと、不倫かどうかのモヤモヤが二重に重なる展開。充が亡くなっていたら咲子の感じ方も違ったかもしれないが、行方不明ということで視聴者も複雑な気持ちになる。樹生(中島歩)は、充とあずさが長野行きのバスに2人で乗っていたと“不倫”の証拠を見せる。



