日向坂46が23日、東京・Zepp Haneda(TOKYO)で『三期生LIVE』ファイナル公演と、山口陽世の卒業セレモニーを行った。山口は2018年に「坂道合同新規メンバー募集オーディション」に合格後、2020年に日向坂46へ加入。メンバーを頻繁に自宅へ招くことから「山口家連れ込み隊」と呼ばれる軍団ができるほど人好きのする性格で、卒業セレモニーには全メンバーが駆けつけた。
三期生4人が駆け抜けた7公演の集大成
ライブ冒頭、青いワンピース衣装で登場した上村ひなの、髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世の三期生4人は、三期生曲「ゴーフルと君」を披露。曲中には最近では披露することの少ないキャッチフレーズも交えて挨拶し、山口が「今日は過去イチのライブにするぞー!」と絶叫すると会場は大きな歓声に包まれた。続いて三期生曲「Right?」では、サビの「Right?」「Yes!」を観客も一緒にコールした。
短いMCを挟んで他期別曲のパートへ。一期生曲「好きということは…」ではお立ち台に上がってタオルを振り回し、二期生曲「世界にはThank you!が溢れている」で多幸感を届けた。山口の「騒ぎたいよね?」という言葉から四期生曲「夕陽Dance」をディスコ・ビートに乗せて披露し、五期生曲「好きになるクレッシェンド」では4人の名前を観客とコール&レスポンスした。
上村ひなのはソロで「一番好きだとみんなに言っていた小説のタイトルを思い出せない」を歌唱。他の3人よりひと足早く加入した上村が初めて「三期生曲」としてもらった曲で、久々のソロ披露に観客は温かい声援を送った。山口は全体曲「一生一度の夏」をソロで歌唱し、夏らしい王道アイドルソングを爽やかに歌い上げた。その後、4人で三期生曲「愛のひきこもり」を優しく歌った。
蔵出し写真やオリジナルドラマで4人の軌跡を振り返る
MCでは、7公演のツアー中にソロで披露した曲がくじ引きで決められていたことが明かされた。髙橋未来虹が持ってきた蔵出し写真では、今回のツアーで初めてソロ歌唱に挑んだ山口のリハーサルを他の3人が見守る様子がスクリーンに映し出された。上村は山口の歌う姿を見るたびに「かわいいー」と絶叫していたそうで、「わんちゃん猫ちゃん陽世ちゃん」と言っていたように、上村の中で山口はペットと同じカテゴリに入っていたようだ。
4人が出演するショートドラマ「青春は終わらない」もVTRで流された。髙橋未来虹がストーリーを担当した劇団三期生によるオリジナルドラマで、漫画家になった山口の家にかつて同級生だった3人が集まる別の世界線の物語。最後には絵が得意な山口が描いた4人のイラストが披露された。
フリル付きのガーリーなワンピース衣装に着替えた4人は、ひなた坂46の楽曲「あの娘にグイグイ」の間奏で名物の「グイグイウェーブ」を敢行。山口がセンターを務めた三期生曲「パクチー ピーマン グリーンピース」では元気いっぱいに踊り、「忘れないでね」と口にするとファンから歓声が上がった。
山口陽世、卒業スピーチで感謝と笑顔
「三期生ライブをジャムにしよう!」という上村のあおりから三期生曲「この夏をジャムにしよう」、森本の「楽しい気持ちも寂しさも全部載せて、一緒に行くぞー!」という言葉を受けて「青春ポップコーン」を披露。ラストは森本の「三期生!」に観客が「大好きー!」と応えた。
自己最高球速94km/hを誇る山口が野球の投球フォームを決めると会場は大盛り上がり。最新シングル収録の三期生曲「サラバ サラバ」を山口にとって最後の参加曲として披露し、歌唱後には温かい拍手が送られた。ツアー中毎回行ってきた会場のファンとの記念撮影を挟み、4人がそれぞれ今日という日を迎えた感慨を語った。
上村は「何より感じたのが、おひさまのみなさんの温かさ、これに尽きると思います」と感謝。キャプテンも務める髙橋は「ここに三期生として加入して、ずっと同じ熱い気持ちで、仲間と、そしてファンのみなさんと歩んでいけば、夢って叶うんだっていうのを、この三期生ライブが決定して心の底から強く思いました」と振り返った。
森本は「私は本当に今、この時間がただただ楽しかったっていうものじゃなくて、日向坂46にとっても、三期生にとっても、今後に生きていくような、そんな時間だなって本当に思っていて」と語った。山口は「本当にこのライブがかなったことは、ファンの皆さんのおかげですし、このライブが成功したのもファンの皆さんのおかげです。本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。
三期生LIVE最後の曲は上村がセンターを務める「何度でも何度でも」。歌唱中にはステージ後方のスクリーンにツアーのオフショットが流され、4人が手を取り合ってここまで歩んできたことを伝えた。曲終わりには地声で「本日は本当に、ありがとうございました!」と挨拶し、4人は一旦ステージを降りた。
全メンバー集結の卒業セレモニー
アンコール明けには三期生以外のメンバーもステージに登場し、藤嶌果歩がセンターを務める最新シングル表題曲「Kind of love」を歌唱。ライブハウスの規模の会場で彼女たちのパフォーマンスを観られることが普段ないだけに、ファンは最高潮の盛り上がりを見せた。
「私の好きを詰め込んで、楽曲をお届けしたいと思います」という山口の言葉に続き、五期生曲「円周率」では山口と一緒にセンターに立った佐藤優羽がイントロから涙で顔をくしゃくしゃにした。正源司陽子がセンターの四期生曲「シーラカンス」、小坂菜緒、金村美玖と一緒に二期生曲「43年待ちのコロッケ」を披露。いずれも最初で最後となるメンバーの組み合わせでファンを楽しませた。
山口の出身地・鳥取を訪れ、これまでの道のりや卒業に際しての思いを語ったVTRも放映された。よく兄と来ていたというバッティングセンターや家族で訪れたラーメン屋を巡りながら、加入当時から6年半のアイドル人生について話した。合同オーディションに合格し研修生として活動していた頃から仲が良かった櫻坂46の幸阪茉里乃と増本綺良、姉のように慕っていた一期生の佐々木美玲、二期生の河田陽菜らのコメントも流れた。
VTR後、ひまわりのような黄色いドレスを着て登場した山口は卒業スピーチを行い、「6年半、とても私は幸せでした。何もつらいことはなかったです。本当に本当になかったです。日向坂への愛が、増していく一方でした。日向坂に入って、よかったです。心から、そう思います」と語った。
続いて三期生の3人が登場すると、ついさっきまで涙ぐんでいた山口は「なんかみんなが来ると、『しんみり』なくなる」と笑顔を見せた。山口が仲の良い後輩と歌いたかった曲として「酸っぱい自己嫌悪」を、四期生の平尾帆夏、山下葉留花、五期生の大野愛実、片山紗季、坂井新奈と披露。MCでは、この曲を歌ったメンバーがツアーのリハ中にまとめて山口家に招かれた裏話も明かされた。
山口のことを「唯一、小坂を舐められる後輩」と表現する小坂は、これまでで一番多く出かけた後輩が山口だと告白。山口は「小坂さんは呼んだら来てくれる」と、最後までその関係性を見せた。最後に「私のアイドル人生の締めとして歌いたいなと思ってた曲です」という言葉とともに、全員で「知らないうちに愛されていた」を歌唱。曲中にはメンバーたちが山口のもとにかけよりハグした。
山口はファンに向けて「今まで、本当にたくさんの愛をありがとう。私の大好きなメンバーたちにも、これから愛をたくさん届けてあげてください。これから日向坂46をよろしくお願いします!」と伝えた。全メンバーから花が一輪ずつ手渡され、至近距離で言葉を交わす笑顔あふれる時間を作った。最後に観客からの「大好きー!」という言葉を全身に浴びて、山口はステージを後にした。



