岐阜県産希少犬種「美濃柴犬」保護の活動、書籍化 大垣養老高研究班
岐阜県産希少犬種「美濃柴犬」保護の活動、書籍化 大垣養老高研究班

岐阜県原産の希少犬種「美濃柴犬」を守ろうと、研究と保護活動に励む県立大垣養老高校(養老町)の「美濃柴犬研究班」。生徒らの日々の活動が編集者の胸を打ち、「われら 美濃柴犬研究班!ぼくらの学校で命をつなぐ」(主婦の友社、A5判128ページ)として書籍化された。

ユニークな視点で描く

生徒らが育てるパパ犬「ほし」の視点と口調で展開するユニークな仕上がり。生徒たちは「美濃柴犬を広める機会になる」と喜ぶ。

絶滅危機を乗り越えた歴史

美濃柴犬は、太陽の光を浴びると赤茶色に輝く「緋赤」と呼ばれる毛色が特徴だ。同班によると、太平洋戦争時代、犬を国のために供出・献納することを求められたが、飼い主たちは犬を金華山(岐阜市)の麓に戦争が終わるまで隠し、ひっそりと飼い続けたため、絶滅の危機を切り抜けられた。

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同校は地域の課題を解決しながら学べる動物として美濃柴犬に白羽の矢を立て、2019年度に動物科学科内に研究班を設立。現在は3年生8人、2年生10人が所属し、夏休みや正月も返上して交代制で世話をする。生徒らは授業で学んだ繁殖方法や飼育技術をいかし、これまでに美濃柴犬15頭以上の繁殖・出産に成功。譲渡活動にも力を入れる。

書籍化の経緯と内容

こうした活動を取り上げたSNSの動画が同社の編集者の目に留まり、書籍化が決定。ノンフィクション作家の今西乃子さんが生徒や教諭に取材を重ねた。

書籍では、同校で飼育しているオス「ほし」とメス「杏子」の間に子犬が生まれるまでと、生まれてから譲渡に至るまでを追う。繁殖や出産、飼育を通じて知識だけでなく命を預かる責任感や使命感を学び、成長していく生徒たちの姿を「ほし」目線で描く。

書籍化を受け、動物科学科3年の生徒(18)は「生まれてくる命と亡くなってしまう命とあり、悲しいこともあるが、譲渡後に大きくなった姿を見るのはうれしい」と笑顔。別の生徒(17)は「本を通して美濃柴犬を世界中に広めていきたい」と抱負を語った。

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