歌手の丘みどりが7日、東京・新宿文化センターで「丘みどりリサイタル2026-演魅Vol.7-」を開催した。秋元康が作詞・総合プロデュースを手がけた新曲「まだ半ば」を初披露したほか、ミュージカルに初挑戦。そして母への思い、歌手人生の苦悩、ファンへの感謝を涙ながらに語った。
オープニングは三味線から 華やかな登場
オープニングは三味線の演奏からスタート。スポットライトを浴びた丘がステージ中央から登場すると、客席のグリーンファミリー(ファン)から「みどりちゃーん!」「かわいいー!」といった声援が飛び交い、会場は一気に華やかな空気に包まれた。
MCで丘は「七夕の素敵な日、皆さんとお会いできたこと、本当にうれしく思っております」とあいさつ。その後は歌で観客を旅へ誘うように、「雨の木屋町」で京都へ、「丁稚羊羹」で福井へ、「能登は冬色」で石川へ、「紅花恋唄」で山形へ、そして「別離の切符」で北へと向かう構成で、情景豊かに歌い進めていった。
ジャズコーナーで雰囲気一変 ミニスカートにどよめき
続いては、雰囲気を大きく変えたジャズコーナーへ。「人生いろいろ」(島倉千代子)、「雪國」(吉幾三)、「川の流れのように」(美空ひばり)と、誰もが知る名曲をジャズアレンジで届けるステージだ。
丘がワンピースのミニスカート衣装で登場すると、客席からはどよめきも。ラインダンスも披露し、「この衣装、賛否両論ありました(笑)。でも今日はテレビじゃなくて、ファンの皆さんの前のコンサートだから!」と笑顔で話し、会場を沸かせた。その後のカバーコーナーでは「め組のひと」(ラッツ&スター)も披露し、会場全体で「め!」と声を合わせる一体感が生まれた。
初挑戦のミュージカル 新曲「まだ半ば」に込めた思い
丘のコンサートの名物となっている、歌と芝居を融合させた「幽玄組曲」。今回はその中でも初挑戦となるミュージカルに取り組んだ。丘は「不安だったんです。演歌のコンサートを見に来たのに、ミュージカルをやるのはどう思われるのか…」と率直な胸中を明かす。それでも、4曲すべてがこのために書き下ろされたオリジナル曲という新たな試みで、これまでとは異なる表現の幅を見せた。
「人生花道」では、観客の合いの手で「みどり!」コールが響き、丘が客席を回ってハイタッチ。ステージと客席の距離が一気に縮まる場面となった。そして、秋元康が手がけた新曲「まだ半ば」を初披露。丘は「歌手生活を続けてきて、ずっと前だけを見て歩いてきました。でも、ようやくちょっと立ち止まって振り返ってもいい年齢になり、この『まだ半ば』というタイトル、そして歌詞がグッと胸に刺さりました」と紹介し、歌手として歩んできた日々を重ねるように、思いを込めて歌い上げた。
涙の感謝 母への思いとファンへの決意
こうしてバラエティに富んだステージが繰り広げられ、丘は最後に涙を浮かべながら観客へ感謝を伝えた。「私には大切にしている言葉があります。それは『全力で生きる』ということです。生きたくても生きられなかった母と別れがあり、何があっても母のためにと、心に決めて生きてきました。そんな中で、楽しかったこと、苦しかったこと、もう歌手を辞めようと思ったことも何度もありましたが、こうして今日、私の人生に悔いはないと思わせていただけるのは、今日来てくださった皆さん、そして日頃から応援してくださっている全国のファンの皆さんのおかげです。ここまで一緒に来てくださって本当にありがとうございます」
七夕に届けられたのは、演歌、歌謡曲、ジャズ、ミュージカル、そして新曲までを詰め込んだ多彩なステージ。丘みどりの“演魅”を全身で味わう一夜となった。



