先日、フランス人の夫と日本で結婚式を挙げた。ゲストの半数以上が海外8か国から駆けつけ、国際色豊かな式となった。初めて日本を訪れたゲストは、ファミチキの味やプリクラ、カラオケを楽しんだという。
日本に2年以上住む夫に、日本での楽しみや苦労を聞いてみた。まず驚いたのは、日本人の仕事に対する丁寧さと儀礼的なルール。店員がお辞儀をし、商品を一つひとつ声に出して確認する光景に、フランスでは店員が客を無視することが多いと笑う。
電車の運転士の指差し確認や警備員の細かな手振りにも驚いた。最も感動したのは名刺交換で、フランスでは珍しい行為だが、日本人が敬意を込めて名刺を扱う姿は魅力的だという。
名前の長さが招く手続きの壁
一方で、夫は名前が長い(ミドルネーム入れて28文字)ため、銀行口座開設やクレジットカード作成でトラブルに遭った。システムに受け付けられず、今も使えないサービスがあるという。出入国在留管理庁の手続きでは2か月待たされ、追加書類を求められた。「日本の行政はしっかり機能しているが、例外が生じると融通が利かなくなる」と語る。
最高の時間は散歩
日本でのお気に入りの過ごし方は散歩だ。フランス人は散歩が大好きで、日本の街は静かで安全なので直感に従って歩ける。都会から離れれば自然も豊かで、目的を決めずに歩き、木々や雲、カフェに立ち寄り、芝生で昼寝をするのが最高の時間だという。
特にお気に入りの散歩エリアは横浜の山下公園、三溪園、根岸森林公園。天気の良い日は川沿いを歩き、高尾山や御嶽山、日光へも足を伸ばす。彼にとっての極上のリフレッシュ法は日常の延長線上にある。
国際結婚では小さな常識のズレが誤解につながるが、お互いの文化を面白がりながら安全で美しい日本を楽しみたい。



