ゆで太郎が22年連続黒字の「もつ次郎」を始めた背景と夜限定の効果
ゆで太郎がもつ次郎を始めた背景と夜限定の効果

ゆで太郎に併設されている「もつ次郎」の誕生秘話を、ゆで太郎システム代表取締役の池田智昭氏が語った。

出店戦略の課題から生まれた新業態

ゆで太郎は同じ幹線道路沿いに店舗を増やす中で、群馬や茨城では店舗同士が想像以上に商圏を奪い合うケースがあった。実際に3店舗のうち真ん中の1店舗を閉めたところ、両側の店舗の売り上げが伸びたこともあるという。

池田氏は「私たちは商圏を狭く見積もっていた」と振り返る。空いた店舗をどう活用するか、余ったスペースをどう生かすかという2つの課題が重なったとき、「もつ煮定食屋」というアイデアが浮かんだ。それが「もつ次郎」というダブルネーム店舗の始まりだ。

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「好き」という気持ちが事業を育てる

空きスペースの使い道は倉庫にすることも、別業態を誘致することもできたが、最終的に「もつ煮」を選んだのは、池田氏自身が好きだったからだ。「好きなものには、人は自然と熱量を持てる。どこにこだわるべきか、何をお客様に届けたいのか。好きだからこそ語れるし、好きだからこそ妥協したくない」と語る。

池田氏は「事業を始めるとき、論理はあとからいくらでも整理できる。でも、最初の一歩を踏み出させるのは、『好き』という気持ちではないでしょうか。マーケティングや市場分析は入口を教えてくれる。しかし、その先で事業を大きく育てるのは、発案者の熱量です」と述べている。

夜限定販売がもたらす思わぬ効果

もつ次郎はもともとロードサイド店向けの業態として考えられていた。池田氏自身が北関東でもつ煮定食のおいしさに魅了されたこともあり、最初は都心部で展開する発想はなかった。

転機になったのは、五反田にある新メニューの研修センターだ。せっかくだから西五反田2丁目店でも試してみようという話になったが、朝と昼は忙しく、もつ煮を仕込む余裕がなかった。そこで、夜限定で販売を始めることにした。

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