ゆで太郎が「もつ次郎」を始めた理由、22年連続黒字の裏に夜限定メニューの戦略
ゆで太郎が「もつ次郎」開始、夜限定メニューの戦略

ゆで太郎に併設された「もつ次郎」が、夜限定メニューとして予想以上の売れ行きを示し、店舗全体の来店頻度を押し上げる効果を生んでいる。ゆで太郎システムの経営陣が明らかにしたところによると、この取り組みは22年連続黒字を支える新たな戦略の一環だという。

夜限定メニューが生んだ意外な効果

もつ煮の導入は、当初ロードサイド店で試験的に始まった。すると、予想以上によく売れた。その様子を見た営業部長が「もう1店舗やってみましょう!」と提案し、24時間営業の新川1丁目店でも導入した。こちらも好調で、むしろロードサイド店以上に売れるほどだった。

都心部にも、「毎日は食べないけれど、たまにもつ煮が食べたくなる」という需要が確実に存在していた。しかも、専門店としてもつ煮定食を食べられる店は都心にはほとんどなかった。

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朝と昼の売り上げも伸びる理由

さらに、思いがけない現象が起きた。もつ煮を導入した店舗では、夜だけでなく、朝と昼の売り上げまで伸び始めたのだ。朝や昼にもつ煮がたくさん売れたわけではない。それなのに来店客数全体が増えた理由は、おそらく「来店する習慣」が生まれたからだろう。

「ゆで太郎に行けば、そばだけではなく、もつ煮もある」と認識されることで、夜にも店を思い出してもらえるようになり、その結果、朝や昼にも自然と足を運んでもらえるようになった。

週に1度もつ煮を食べに来る客が、別の日にはそばを食べに来る。その積み重ねが、店舗全体の来店頻度を押し上げた。

常識を覆す新たな需要創出

都心の飲食店は、朝と昼に売り上げが集中し、午後は客足が落ちるのが一般的だ。しかし、もつ煮という新しい来店理由を加えたことで、午後から夜にかけて新たな需要が生まれた。その効果は夜だけで終わらず、店全体の利用頻度を高める結果につながった。

ピークタイムだけを伸ばそうと考えていたら、この成果は得られなかっただろう。売れない時間帯に新しい来店理由をつくることで、店全体の価値が高まり、結果として朝も昼も強くなる。「都心では午後は売れない」という常識を、新しい入口を用意することで覆すことができた。

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