島根県美郷町で、シカとイノシシの肉を使ったジビエ料理を提供する飲食店と獣害対策業者の計4者がユニット「ジビエのまち『ジビエ物語 紡ぎ』」を6月に結成した。農作物を食い荒らす野生動物を駆除し、肉をおいしくいただく取り組みを広げ、全国に「ジビエのまち 美郷町」をPRする考えだ。(松田聡)
「食べて獣害対策」を掲げる美郷町の実績
美郷町では「食べて獣害対策を」と、イノシシとシカを積極的に食肉に消費し、町の活性化に生かす施策を続けてきた。町によると、2025年度はイノシシ41匹、シカ42匹の肉計1077キログラムを飲食店と学校給食で消費した。
また、獣医学研究で知られる麻布大学の拠点が町内にあり、県、町、獣害対策器具の製造販売会社「タイガー」(大阪府吹田市)とともに共同研究体を結成。イノシシの感染症・豚熱に対するPCR検査の体制を整え、安全、安心な食肉利用を支援している。
ユニット結成と新メニュー披露
ユニットは、これまで以上に町内外の人たちにジビエ料理を食べてもらいたいと、「タイガー」と、飲食店の「またたび」「キッチンそら豆」「たまりば 邑(むら)」の3店で結成した。
結成式が6月24日、たまりば邑で開かれ、町や県の関係者も出席した。メンバーは「紡ぎという言葉通りに、地域とつなぎ合いながら活性化をしていきたい」などと決意を語った。ハンバーグや担々麺、ステーキ、コロッケに調理されたジビエ料理の披露と試食があり、関係者からは「くせがない」「おいしい」と好評だった。
今後の展望:新メニュー開発と食育
ユニットは今後、新たなメニューの研究、発表や、学校でのジビエ料理の体験学習や地産地消、食育といった取り組みを進めていく方針だ。タイガーの小林一木取締役(52)は「美郷にはおいしいお肉があると広め、仲間もどんどん増やしたい」と話していた。



