瀬戸内海に浮かぶ人口わずか27人の離島・男鹿島。この小さな島に、50年以上にわたって営業を続ける海の家「中村荘」がある。5カ月間で約1500人が訪れるという人気ぶりで、中には1億円を超えるクルーザーで来島する客もいるという。なぜ、こんなにも多くの人がこの島を訪れるのか。その秘密は、利益や採算よりも「お客さんの笑顔」を大切にする経営哲学にある。
瀬戸内の新鮮な魚が主役
中村荘の最大の魅力は、何と言っても「瀬戸内海の新鮮な魚」だ。タイ、ヒラメ、アジ、サバなど、鮮度抜群の魚を堪能できる。価格は焼き魚が900円から、煮魚が900円から、刺身の盛り合わせは3800円から。事前予約をすれば、御魚会席やバーベキューも楽しめる。
釣り堀は「100%釣れる」
中村荘のもう一つの目玉は釣り堀だ。1時間3000円で利用でき、エサは550円、釣り竿は300円でレンタル可能。持参すればレンタル料は不要だ。店主は「初心者でも魚が釣れないケースは100%ない」と自信を見せる。人によっては15匹や20匹釣ることもあるという。
実はこの釣り堀、一時期休止していた。理由は採算が取れなかったからだ。しかし、客からの強い要望を受け、サービス精神で復活させた。店主は「物価が上がっているので値上げも考えたが、看板に3000円と書いてあるので、もうこれでいいやって思った」と語る。
笑顔を最優先する経営
中村荘の経営の根底にあるのは、利益よりもお客さんの笑顔だ。店主は「せっかく島に来ていただいた以上、笑顔で楽しんでもらいたい」と話す。この姿勢が、50年以上にわたって多くのリピーターを生み出し、口コミで新たな客を呼び込んでいる。
実際に筆者もサバとアジの刺身をご馳走になったが、身はプリップリで最高に美味しかった。メニュー表には多彩な料理が並び、島の恵みを存分に楽しめる。
有名人も訪れる隠れ家的存在
男鹿島は有名人も訪れる隠れ家的なスポットとしても知られる。次ページでは、中村荘を訪れた有名人のエピソードを紹介する。



