守口漬を訪日客が漬ける体験プログラム、名古屋の老舗がアジア・アジアパラ競技大会を機に発酵文化を国内外へ発信
守口漬を訪日客が漬ける体験プログラム、名古屋の老舗がアジア・アジアパラ競技大会を機に発酵文化を国内外へ発信

名古屋市中区の漬物製造販売「大和屋守口漬総本家」は、訪日外国人客らに発酵食品「守口漬」や発酵文化を知ってもらう体験プログラムを始めた。今秋のアジア・アジアパラ競技大会で多くの客が来訪する機会に、地元の伝統食を国内外へ発信し、食文化の継承を目指す。

守口漬は守口大根を塩漬けにした後、酒かすやみりんかすに何度も漬け込んで作る。同社は1871年からある老舗だが、近年は食の多様化などで消費が減少。食文化の発信や継承が課題になっている。

「仕上げ漬」と試食を体験

愛知県などが発酵食を観光誘客に生かす「発酵ツーリズム」に取り組む中、同社は中部国際空港会社と共同で体験プログラムを企画。完成までに3年かかる守口漬の最終工程「仕上げ漬」と試食を体験する内容で、英文の字幕入り説明スライドも用意した。

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外国人ならではの視点を誘客に生かそうと、7月中旬にはクレイン英学校(名古屋市昭和区)の協力で、ミャンマーやパキスタン出身の外国人講師やウクライナ避難民らを招待した。

守口大根の特徴と製造工程

ガイドを務めた仕入・企画開発部長の伊藤慎一さん(52)が、木曽川流域の良質な砂地で育つ守口大根(太さ直径2~3センチ、長さ約1.6メートル)の特徴を説明。県内の豊かな醸造文化を紹介し、酒かすとみりんかすを混ぜて漬ける守口漬の製造工程を話した。

参加者は長細い大根を渦を巻くように容器に納め、酒かすなどに漬けた。自分で作ったものは持ち帰って熟成させ、約3か月後に食べられる。発酵や製造工程の質問が相次いだほか、訪日客の集客について「健康志向の人やベジタリアン(菜食主義者)、ビーガン(完全菜食主義者)の人たちにPRしては」などのアイデアも寄せられた。

参加者の声と予約方法

参加したミャンマー人のミャットー・モンさん(28)は「自分で作ることができて面白かった。食べるのが楽しみ」と笑顔。伊藤さんは「日本の食に興味を持ってもらえてうれしい。体験を通して名古屋の滞在を楽しんでもらいたい」と話した。

希望者は予約サイト「アクティビティジャパン」で事前予約する。料金は13歳以上7500円、8~12歳7000円。系列の和食店「鈴波」で魚のかす漬けなどの発酵食を味わえる食事券が付く。

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