とろっと酸味と栄養豊富な食用サボテン、春日井市で収穫最盛期
食用サボテン収穫最盛期 春日井市で栄養豊富な新芽

愛知県春日井市で、食用サボテンの収穫が行われている。同市桃山町の「後藤サボテン」では、今月25日午前7時過ぎから、社長の後藤容充さん(45)がハウス内で収穫作業に汗を流した。気温35度を超える中、「暑さ対策もあるが、朝の方がみずみずしい状態で収穫できる」と話す。

朝の収穫でみずみずしさを保つ

後藤さんが食用として主に栽培するのは、「ノパレア・コケニリフェラ」という種類のウチワサボテン。2月頃に挿し木すると、約1年半で高さ1メートルほどに成長する。長さ15センチ程度の新芽(茎)の付け根をハサミで切り取って収穫する。

この日は、サラダや加熱調理用の野菜と、パウダーにしてパンやナンに練り込む加工用を収穫。同社では、スライスして乾燥させ、ほうじ茶とブレンドしたサボテン茶にも利用している。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

収穫時期は3月から11月末まで

収穫時期は3月から11月末頃まで。暑さを好むと思われがちだが、後藤さんは「標高の高いメキシコの野菜なので、昼夜の寒暖差があったほうが調子がいい。10月後半ぐらいまで生育は順調」と説明する。

春日井市のサボテン栽培は1953年頃、桃山地区で果樹栽培の副業として始まった。その後、1959年の伊勢湾台風で果樹が被害を受けたため、サボテン栽培に移行する農家が増え、市内に広まった。2006年には「春日井サボテンプロジェクト」が始まり、観賞用に加えて食用としても普及を目指す取り組みが開始。後藤サボテンも2008年頃から食用サボテンの栽培を始めた。

栄養豊富で多様な料理に活用

食用とするのは茎の部分。軽く水洗いし、トゲのある部分をピーラーで取り除き、細切りや角切りなど調理方法に合わせてカットする。酸味ととろみが特徴で、βカロテン、マグネシウム、カルシウム、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸を含み、食物繊維も豊富。動脈硬化の予防や疲労回復、整腸作用などが期待される。

市内にはラーメンやパスタ、のり巻き、串焼きなど食用サボテンを使った料理を提供する飲食店が多く、市もレシピ集を作成し、ホームページで公開している。同市大泉寺町の「IZUMI cafe&bistro」では、サボテンを使った「サボタンのパンシチュー」を朝限定で提供。牛のタンシチューに皮ごと角切りにしたサボテンを合わせ、しゃきしゃきした食感が人気だ。

オーナーシェフの谷本健一郎さん(54)は「サボテンの酸味と濃い味のデミグラスソースは相性がいい。角切りにしたサボテンにシーザードレッシングをかけてもおいしい」と話す。後藤さんは「食用サボテンが定着し、地域ブランドとして広まってほしい。そうすれば、春日井のサボテン産業が今後も継続していくことにつながると思う」と期待を寄せた。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ