人口わずか27人の離島に、5カ月間で約1500人が訪れる「海のドライブイン」が存在する。その名は「中村荘」。50年以上続くこの海の家は、なぜ根強い人気を誇るのか。運営する中村さんは、定置網漁業と海苔養殖業も兼業しており、年間を通じて仕事を半々の割合でこなしている。
漁業と海の家の二足のわらじ
中村さんによると、4月後半から9月末頃までは中村荘の運営に力を入れ、10月から4月後半頃は漁業と海苔養殖に専念する。売り上げの約80%は漁業と海苔が占めるが、それでも中村荘を続ける理由がある。
「父の夢を終わらせたくない、継いであげたい」と中村さんは語る。周囲からは「中村荘よりも定置網と海苔にもっと力を入れるべきだ」との声もあるが、自身の思いで今の形を維持している。
1億円超のクルーザーで来る客も
中村荘を訪れる客層は多様で、中には1億円を超えるクルーザーで来る客もいるという。離島ならではの静かな環境と、新鮮な海の幸が人気の秘密だ。84歳になる中村庄助さんも、今なお現役で漁業に携わっている。
中村荘の食堂では、地元で獲れた魚介類を使った料理が提供され、観光客や地元住民に愛されている。このような地道な営業が、50年以上もの長きにわたり続く理由である。



