吉本興業は、北米のエンターテインメント業界誌「Realscreen」が2026年6月に発表した「Global 100」の番組フォーマット部門でトップ10に選出された。アジアの企業として唯一の選出となり、MGM Alternative(Amazon MGM Studios傘下)やShine TV(バニジェイ傘下)など世界の名立たる企業と並ぶ快挙を達成した。
『ドキュメンタル』など世界展開が評価
「Global 100」は、Realscreenがドキュメンタリーやリアリティーショー、バラエティ番組など世界で活躍する制作会社を毎年選出するもの。吉本興業は、世界23カ国・地域で現地版が展開されている『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』をはじめ、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の人気シリーズ『絶対に笑ってはいけない』、『千原ジュニアの座王』のフォーマットが紹介された。
番組フォーマットとは、番組の構成やルール、演出方法をまとめ、世界中のさまざまな国や文化に合わせてリメイクできるようにしたもの。吉本興業はこれまで数々の番組フォーマットを世界で展開してきた。
『ドキュメンタル』23カ国・地域で83シーズン
最も海外で展開されているのは、ダウンタウンの松本人志が企画・プロデュースを手がけ、2016年にPrime Videoで配信がスタートした『ドキュメンタル』だ。2019年にメキシコで「Last One Laughing」として配信されて以降、世界各地で現地版が制作され、現在までに23カ国・地域で計83シーズンがPrime Videoで展開されている。
特にイタリア、ドイツ、メキシコでは、スピンオフを含めそれぞれ9シーズンが配信され、「ドイツ版ドキュメンタル」は世界のPrime Videoで視聴されたオリジナル作品を紹介する週間ランキング「Top 10 Prime Original Films and Series」の2026年5月25日から31日までの集計において、TVシリーズ部門で世界5位、非英語TVシリーズ部門で1位にランクインした。
さらに、2025年3月に配信が始まった「イギリス版ドキュメンタル」は2026年5月、英国映画テレビ芸術アカデミーが主催する「BAFTAテレビ賞」のエンターテインメント部門の大賞を受賞。「相手を笑わせたい。しかし、自分は笑ってはいけない」というシンプルな設定が国や言語の壁を越えて支持されている。
『FREEZE』も海外で高評価、BAFTA受賞
『ドキュメンタル』と同じく、松本人志企画・プロデュースでPrime Videoで配信された「HITOSHI MATSUMOTO Presents FREEZE」も、海外で高い評価を受けている。シーズン2は、2021年1月に開催された「第25回アジア・テレビジョン・アワード」において、デジタル・エンターテインメント・プログラム部門の最優秀賞を受賞。2024年10月にフランス・カンヌで開催された世界最大級のコンテンツマーケット「MIPCOM CANNES 2024」では、「International Format Awards 2024」のベスト・コメディ・フォーマット部門を受賞した。
「FREEZE」も世界各地で現地版が制作されており、ポルトガル、イタリア、ドバイで現地版が放送されている。2024年より放送がスタートしたポルトガル版は、すでにシーズン5が放送されるほどの人気を集めており、スペインでも今夏に現地版が放送される予定だ。
『絶対に笑ってはいけない』『座王』もグローバル展開へ
ほかの番組フォーマットの海外展開も進んでいる。2023年10月にBSよしもとで放送した『World HOMERUN Factory〜目指せ世界のヒットメーカー〜』内の企画『100択THE ガマン』は、アメリカ版の開発が進められているほか、タイでの現地版制作も決定している。
また、1989年から日本テレビ系列で36年にわたって放映されている番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の人気シリーズ「絶対に笑ってはいけない」(制作著作:日本テレビ/英題:YOU LAUGH YOU LOSE)と、千原兄弟・千原ジュニアが企画した番組「千原ジュニアの座王」(制作著作:カンテレ/英題:The Laughing Throne)のグローバル展開に向けて、フォーマット販売を担当する吉本興業は今年、バニジェイ・エンターテインメントとパートナーシップ契約を締結した。これにより、フランス、米国、英国等、バニジェイが有する世界25の国と地域、約130の制作会社からなる強力な制作ネットワークを通じて、両番組のローカル版の制作および放送・配信を含む展開が進められる予定となっている。



