吉田兄弟、フェスティバルホールで「極生」挑戦 生音の魅力を届ける
吉田兄弟、フェスティバルホールで「極生」挑戦

津軽三味線デュオ「吉田兄弟」が、音響システム(PA)を使わない生音コンサート「極生(ごくなま)」の大阪追加公演を9月6日にフェスティバルホール(大阪市北区)で開催する。過去最大規模となるホールでの挑戦に、兄の良一郎、弟の健一ともに充実した高揚感を漂わせている。

「極生」の挑戦とその背景

25周年の節目だった2年前、吉田兄弟はPAを使わずに生の音を聞かせるコンサート「極生」を47都道府県で開き、大好評を博した。20周年の記念イヤーは新型コロナウイルス禍と重なり、公演ができず「自分たちの居場所がないような気がした」と健一は振り返る。インターネットの配信ライブも行ったが、音の振動を伝えられないと1回でやめた。

25周年に向けて考えたのは、演奏を生音で全国に届けるという配信とは真逆の試みだった。良一郎は「PAなしならメンバーは僕らを含めて4、5人。フットワーク軽く日本の隅々まで回れる」と利点を語りつつ、「経験と自信を積み重ねたからできること。若い頃だったら絶対にできない」と話す。

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生音がもたらす繊細さと魅力

PAによる音量の調整がないということは、音の責任は全て自分たちが背負う。ホールの音響効果は小さな音にほど表れ、指が弦をかする音は、使うのが指先か指の腹かで音色が大きく変わる。音の響き方はホールによっても、季節、天気によっても変化する。その繊細さが「面白い」と2人は声をそろえる。

当初は600人程度の規模のホールを想定していたが、公演を重ねて自信をつけ、次第に拡大。今回は収容人数2700人のフェスティバルホールに挑む。

津軽三味線の新たな可能性

ロックやクラシックといった他ジャンルのアーティストとの協演など、デビューから未知への挑戦を続けてきた吉田兄弟。民謡の枠に収まらない活動は、津軽三味線をクールな存在として世に知らしめた。学校には津軽三味線のクラブができ、漫画の題材にもなり、部活動からプロも生まれている。良一郎は「昔なら考えられない」と感慨深い。

この先も2人で新しいことを模索し、挑み続ける。健一は「フロンティアであり続けることが、吉田兄弟の重要な役目」と自負してみせた。

「吉田兄弟-極生-THE MOMENT 47都道府県ツアースペシャルin大阪」は午後3時開演、指定席5000円。問い合わせはキョードーインフォメーション(0570-200-888)。

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