NHKの連続テレビ小説「ブラッサム」(平日午前8時)が9月28日から始まった。「おはん」などで知られる作家・宇野千代をモデルに、主人公・葉野珠(石橋静河)の波瀾万丈の人生を描く。主題歌「咲き誇れ」を手掛けた人気ユニット「YOASOBI」のAyaseとikuraが9月上旬の取材会で、この楽曲に込めた思いを語った。
楽曲「咲き誇れ」に込めた宇野千代への思い
「咲き誇れ」は明るい曲調。満開の桜を背景に、石橋が軽快なダンスを披露するシーンなどもあるオープニング映像に合わせて流れる。
ボーカルのikuraは、宇野や珠が軽やかにスキップしながら歩く様子をイメージして歌ったという。「朝起きた時や家を出る時に、背中をふわっと押してくれるような歌声になっていたらいいなと願っています」
Ayaseが生家を訪れて書き上げた楽曲
作詞や作曲を担当するAyaseは宇野と同じ山口県出身。「同じ県民として、楽曲を担当させていただく人間として、宇野先生が生きた場所に行かないと書ききれない」と考え、生家のある岩国市を訪ねて「帰った次の日とかに一気に書き上げた」。
また、宇野の自伝的小説「生きて行く私」を読み「人生を名詞的ではなく動詞として捉えている」と感じ、「今を生き、未来を見ているポジティブさ、困難があっても軸がぶれない生き方」に勇気づけられたという。「宇野先生との出会いは、僕の人生においてもターニングポイントになったと言っても過言ではありません」
原作小説をもとにした楽曲制作
楽曲制作の過程では、「宇野先生と一緒に書いている、とまで言うと恐縮ですが、呼ばれて書いているような、あるべくして曲がなっていく感覚があった」とAyase。「僕にとって宝物のような楽曲。聴いてくださった方にとっても大事な曲になってくれたらいいなと思っています」
YOASOBIは小説をもとに楽曲を作ってきたことで知られる。今回の「咲き誇れ」は、芥川賞作家の綿矢りさが書き下ろした原作小説「桜の命は不滅なり」をもとにした。
Ayaseによると、この小説では、宇野から影響を受ける主人公の姿が描かれているという。「僕も先生と出会うことで、踏み出す勇気を与えられた。小説自体をリンクさせるというよりは、同じ先生の思いに感銘を受けた人間として、自分を重ねて書いたという感じです」と話した。