44歳で子宮全摘を告げられながら、45歳で緊急帝王切開による初出産を果たした女性がいる。乳がんも経験しながら、現在51歳で11歳年上の夫と育児に奔走する日々を振り返った。
緊急帝王切開後のICUでの記憶
緊急帝王切開をした時のことを振り返ると、淳子さんにはその3〜4日間の記憶がない。ICUで多くの管に繋がれ、鎮静剤で半覚醒状態となっていたからだ。
「だから私は、息子の産声を聞いていないんです。授乳もしたかったんですが、できなかった」。それが心残りになっていると語る。
先延ばしにした違和感と奇跡の回復
淳子さんはもともと辛抱強い性格で、それまで大きな怪我や病気をしたことがなかった。おたふく風邪が悪化した時も「少し調子が悪いなとは感じていたけれど、妊娠自体も初めてで、この辛さは妊娠特有のものなのか、我慢していいものなのかどうか、わかりませんでした。だからつい、『次の検診まで様子を見よう』と先延ばしにしてしまったんです」と振り返る。
緊急帝王切開による出産後、ICUにいた淳子さんは息子にしばらく会えなかったが、術後5日目にしてようやく初対面。その後は医師にも「奇跡的」と言われるほどのスピードで回復し、入院から16日目に退院した。子宮筋腫は、帝王切開時に執刀医が切除してくれていたという。
乳がんの発見と現在の習慣
この経験から、今では少しでも違和感を感じたら放置せず、気になったらすぐに病院へ行くようにしている。その習慣のおかげで大病を発見できたという。
「今から3年くらい前、乳がんが見つかったんです。初期の初期、ステージゼロでした」。定期的に女性検診を受けており、年に一度の検診の前に胸に違和感を覚えたが「まずは検診の結果が出てからでもいいかな、と思った」という。しかし、検診中のエコーの時間が通常よりも「とても長かったんです。しかも、私が気になるなと思っていたところを繰り返し診ているのがわかりました」。怖くなり、結果を待たずにその場で乳腺外科を予約。後日改めて検査を受けると、ステージゼロの乳がんが発見された。
検診の結果は「陰性」だったが、早期発見につながった。淳子さんは現在も11歳年上の夫とともに育児に奔走しながら、健康への意識を保ち続けている。



