東大卒が厳選!スマホ世代の知的好奇心を刺激する3冊
東大卒が厳選!スマホ世代の知的好奇心を刺激する3冊

東大卒の教育ライターが、スマホばかりで本を開こうとしない子どもの知的好奇心を刺激する本を3冊紹介している。

『スーパーって観光地やねん』(青月社)

著者は大の旅好き・散歩好きで、休みを見つけては日本中の町や村を実際に訪れ、これまでに3度の日本縦断を成し遂げた人物。本書は「スーパーに見どころなんてない」という固定観念を払拭する内容だ。

例えば、遊びに出かけた際にご当地グルメを食べたいと思ったら、地元の名店をネット検索しがちだが、著者は「あえてスーパーに行くべき」と説く。スーパーに置かれているご当地グルメこそ、地元で実際に食べられている本当の「ご当地の味」だからだ。逆に、観光地グルメとして宣伝されているものが、周辺のスーパーに行っても見つからない場合もある。著者も以前、ある市街を訪れた際、「名物の馬刺しを食べてみよう」とスーパーを何軒回っても見つからず、「観光客向けに作られた伝統で、地元の人が普段食べるものではない」と気づいたという。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

観光客は観光地に対して「観光地たるべし」と無意識に期待してしまう。古都の街並みが有名なら近代的なマンションが建っていてほしくないし、昔ながらの狩猟採集の風習が残る地域の人にはスマホをいじっていてほしくない。その結果、私たちは「見たい観光地」だけを見ている。スーパーには着飾っていない地元のリアルな暮らしが詰まっており、観光客には肩身が狭い場所だが、新たな一面を見出せる。筆者が提案する「地元の暮らしに溶け込むような観光スタイル」を体験してみてはいかがだろうか。

『路上観察学入門』(ちくま文庫 赤瀬川原平、藤森照信、南伸坊)

無意味に感じられる路上の構造物からも「学び」は得られる。本書では「トマソン」と呼ばれる現象を紹介。町中で見かける「降りたと思ったらすぐに登るしかできない階段」や「途中で途切れた螺旋階段」など、本来の用途が果たせず、ただそこにあるだけのオブジェクト化した構造物を指す。意外と見かけられるもので、筆者も東京の駅で「数段階段で降りて、数歩歩いたらまた登るだけの窪み」を見つけたことがある。大抵は気づかず、気づいても「これはいったい」と首を傾げて終わってしまう。観察しても何にならないと思うためだが、本書はその価値を教えてくれる。

3冊の中でもぶっちぎりで難解だが読む価値あり

次ページでは、3冊の中でも特に難解だが読む価値がある一冊を紹介している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ