倉本聰さんが託した鞭、富良野塾卒業生が語る厳しさと優しさ
倉本聰さんが託した鞭、富良野塾卒業生が語る厳しさと優しさ

18日に亡くなった脚本家の倉本聰さんは、移住先の北海道富良野市で数々の名作を手がけた。作品を通して自然や地域に向けられた厳しくも優しい視線は、そこで生きる人々にも向けられていた。

「創作には厳しい人でした」

倉本さんの私塾「富良野塾」の卒業生で、現在は卒業生らが結成した「富良野GROUP」で演出を務める久保隆徳さん(60)は「創作には厳しい人でした」と振り返る。

忘れられないのは、2017年に倉本さんが自作を演出した舞台の最終日だ。カーテンコールのさなか、倉本さんがこの日限りで演出をやめると観客に宣言し、「この鞭を久保君に託したい」と舞台の上で鞭を手渡した。

稽古で常に手にしていた鞭

その鞭は、倉本さんが稽古中に常に手にしていたものだという。久保さんは現在もその鞭を大切に保管し、倉本さんから受け継いだ思いを胸に活動を続けている。

倉本さんの作品は、北海道の自然や地域の人々の営みを鋭く描き出し、多くの視聴者の心を捉えた。その創作への厳しさは、同時に人を育てる優しさでもあった。