105歳で逝去の室井摩耶子さん、井上道義氏が語る「夢見る少女」のようなピアニスト
105歳で逝去の室井摩耶子さん、井上道義氏が悼む

7月5日に105歳で逝去したピアニストの室井摩耶子さん。彼女は演奏家としてだけでなく、教育者としても高く評価されていた。幼少期に室井さんの自宅でピアノのレッスンを受け、その後も亡くなるまで交流を続けた指揮者の井上道義さんが、長年にわたる親交を振り返った。

「90歳まで毎日ステーキ」生涯現役の姿

井上さんは訃報を受け、「摩耶子先生が亡くなったと、今聞きました。90歳くらいまで、毎日ステーキを食べていた人。しかも、1人で歩いて買い物に行っていた」と語った。室井さんの驚異的な活力と自立した生活を象徴するエピソードだ。

井上さんが室井さんのもとでレッスンを受けたのは6歳から10歳頃まで。約70年前の記憶は断片的だが、「ふさふさとした豊かな黒髪を、いつもおしゃれに巻いていらした」と、その優雅な姿を鮮明に覚えている。

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「音楽を好きにしてくれたのは摩耶子先生」

自宅から近かったため、井上さんは妹を連れて歩いてレッスンに通った。ピアノが2台あり、室井さんは隣で一緒に弾きながら「こうするのよ」と指導。井上さんは「とても優しくて、ただただ楽しかった。音楽を好きにしてくれたのは、摩耶子先生です」と感謝を述べた。

しかし、室井さんは30代半ばでウィーンに留学。井上さんは「一番勉強するべき時期に、僕の前からいなくなっちゃった。僕にとっては、ピアニストになるチャンスを失ったみたいなもんです」と振り返る。それでも「でも、それでよかった!」と続け、指揮者の道を歩むきっかけになったと語った。

「夢見る少女」のようなピアニスト

井上さんは室井さんの人柄を「夢見る少女」と表現。年齢を感じさせない情熱と純粋さを持ち続けた彼女の姿に、多くの人が影響を受けた。105歳で現役のピアニストとして活動し続けた室井さんの生涯は、音楽への愛と献身に満ちていた。

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