松岡茉優×仲里依紗、初共演で“想定外”のクライマックスに「ダウンタイム」インタビュー
松岡茉優×仲里依紗、初共演で“想定外”のクライマックスに

Netflixシリーズ『ダウンタイム』(世界独占配信中)で初共演を果たした松岡茉優と仲里依紗が、オファーを受けた際の心境や演じる上で意識したこと、撮影現場の裏話を語った。美容整形業界の光と闇を描くヒューマンサスペンスで、二人の化学反応が“想定外”のクライマックスを生んだという。

「こんなドラマ観たことない」美容整形を題材にした驚き

オファーを受けた際の率直な気持ちについて、松岡は「最初に台本を読んだとき、Netflixさんがこれまでさまざまな題材に向き合ってきたなかで、今回は美容整形を題材にするのだという驚きがありました」とコメント。仲も「驚きましたし、こんなドラマは観たことないと脚本を読んでいても思いました。そういう作品に出演できることはうれしいです」と語った。

松岡が演じるのは、天才的なオペ技術を持つ形成外科医・沼田文。もともと形成外科医で美容外科へ移る役どころについて、「最初は美容整形に否定的な考えを持っていますが、さまざまな患者さんと出会うなかで、その考え方が少しずつ変化していきます」と説明。「6ヶ月という長い時間演じさせてもらったので、撮り終える頃には、文ならどう呼吸し、どう動くかを考えなくても自然に出てくるような感覚がありました。今まで演じてきたなかでも、すごく体に馴染んだ役でした」と振り返った。

カリスマ美容外科医・遠山凜を演じた仲のプレッシャー

「美で人を救う」を掲げるカリスマ美容外科医・遠山凜を演じる仲は、「凜先生は(クリニックの)看板になっているぐらい、アイコン的な存在なので、ちゃんとビューティーに演じなきゃいけないというのが、最初はプレッシャーでした」と明かす。美容整形業界の光と闇が描かれる作品だけに、「凜先生はどっちサイドなのだろうと観ている方は考えると思います。本心はどう思っているのかという部分を軸に進んでいくので、そこを丁寧に演じなきゃいけないなと」と語った。

序盤の凜は少しヒール寄りに見えるという指摘には、「最初は悪っぽいとか怖そうにとか、冷酷に演じなければということに一生懸命でした。凜先生は心の内を顔に出さず表情があまり変わらないので、どう見せるかは難しい部分もありました」と回答。美容の監修・指導を担当した高須クリニックの先生方と話せたことも「すごく貴重な経験がたくさんできました」と振り返った。

汗だくの施術シーン、アスリートのような姿に「カッコいい!」

施術シーンの撮影で特に大変だったことについて、松岡は「脂肪吸引のときの凜先生の動きがとても様になっていて、カッコいいと感じました」とコメント。仲も「すごく短いシーンですけど(脂肪吸引を)見たことがない人は、びっくりすると思います。フルマラソンを走った後かのような、それぐらいの感じでした」と明かした。実際の医師も汗だくになると聞き、「本当に全身を使う施術でしたよね」と松岡は続けた。

目の手術では左右で立ち位置を変えながら施術されるそうで、「実際の動きを見て、全身を使う仕事なのだと感じましたし、患者さんと向き合う姿からは、身体だけでなく気持ちも動かす仕事なのだと思いました」と松岡。仲も「アスリートのような印象を受けました」と語った。

初共演の第一印象は「しびれ」?

初共演となる二人の第一印象について、仲は「最初に会ったのは衣装合わせのときで、茉優ちゃんがおかきを手土産に持ってきてくれて。舌がしびれるおかきですごくおいしくて、忘れられないくらい。だからもう印象はしびれですね(笑)」と回想。松岡は「あはは。また買ってきます」と応じた。仲は「最初に茉優ちゃんを見たとき『なんて透き通った人!』と感じたし、ピカピカ光っていました。これが芸能人だと思いました」と語った。

松岡は仲との共演について、「うれしい驚きの連続でした。最初のシーンというかカメラテストのときから、凜先生と向き合うと、自分でも予期していなかった感情が出てきて。『相性が良い』という言葉だけでは言い表せないくらい、里依紗ちゃんのお芝居からたくさんのものを引き出してもらいました」と明かす。その結果、「私が台本を読んだ段階で想像していたクライマックスとは、違うものになりました」という。仲が「それは大丈夫?(笑)」と問いかけると、松岡は「もちろん大丈夫です(笑)。シスターフッドの物語なので、台本を読んだときには、凜と文の関係はこう変化していくのだろうと想像していました。でも実際に里依紗ちゃんとお芝居をすると、想像とは違う感情が生まれて。自分一人で考えていたものとは違う着地点にたどり着けたことが、うれしい想定外でした。1シーン、1シーンが楽しかったです」と語った。

クライマックス付近のシーンで「演じながら『お~っ!』という感覚」

印象深いシーンについて、松岡は「クライマックス付近の凜とのシーンは、台本を読んだ段階で考えていたプランとは違う感情が生まれました。凜先生と向き合ったときに、文のなかの何かが揺らいだような感覚があって」と振り返る。仲も「あのシーンではびっくりしました。私は結構、行き当たりばったりでやっちゃうところもあって(苦笑)。それでもびっくりするぐらいの行き当たりばったり感でした。演じながら『お~っ!』という感覚があって。私もそこまで作ってきた凜の強さが一気にバーンと破裂したシーンでした」と語った。

そのシーンは院長室で撮影する最後のシーンだったそうで、松岡は「撮り終えたとき、里依紗ちゃんが『やった~!』と喜んでいる姿を見て、私も泣けるほどうれしかった。院長室では緊張感のあるシーンをたくさん撮ってきたので、二人で最後までたどり着けたような感覚がありました」と述べた。仲は「院長室は本当に地獄でした(笑)。スタッフさんからも『あのシーンは……』と言われていて、大丈夫だと思っていましたが本当に大変でした」と苦笑した。

田中みな実が現場をつなぐ、豪華キャストの裏話

現場の雰囲気や共演者とのエピソードについて、松岡は「やっぱり田中みな実先生ですね(笑)」と切り出す。仲は「茉優ちゃんとは芝居のことでもお話していたけど、それ以外の話題でもたくさん話せるようになったのは、先生がいてくださったから。みな実様には感謝しております」と語った。松岡は「もともと、みな実ちゃんは私たち二人の共通の友人だったので、三人で話すきっかけを作ってくれました」と説明し、「遠山クリニックのメンバーも本当に個性豊かでした。それぞれ異なるバックグラウンドやお芝居のスタイルを持つ方たちが集まっていて。そのなかで、看護チーフの轟菜々実を演じるみな実さんが、現場でもお芝居でも皆をつないでくれていました。とてもカッコよかったです」と称賛した。

ゲストキャストでは、仲が「安達祐実さんは素敵でした。撮影現場では研ナオコさんと安達さんの素顔を見ていません」と明かすと、松岡も「お二人とも私たちより早く現場に入り、特殊メイクをされていました。撮影の合間もメイクをしたままだったので、現場では素顔を拝見する機会がありませんでした」と語った。仲は「この作品のあと、すぐ私、安達さんと別作品で共演したのですけど、そのとき『あっ、安達さんだ』って(笑)」と振り返った。

松岡は、連続ドラマ初出演となった沼田尊役の武田創世について、「撮影の初めの頃から、永作博美さんや増子直純さんのお芝居を受けながら、現場で一つひとつ吸収していく姿が印象に残っています」とコメント。撮影が進むにつれて「『用意、スタート』の前に自分で動きを考え、『スマートフォンを触っているところから始めたいので、スマートフォンをお借りできますか』と提案してくれるようになりました」と明かし、「6ヶ月の撮影を通して、創世君が役と向き合う姿の変化を間近で見られたことは、とても光栄でした。これからどんな俳優になっていくのか楽しみです」と語った。

「美しくなることは、自分が明日笑うために」作品に込めた思い

「美しさ」について役を演じながら感じたことを、仲は「今作に出てくる患者さんたちのように、多くの人が美しくなれるのであればなりたいと思うだろうし、心も生活も美しくなれば表情が豊かになるし考え方も変わってくる。笑顔が増えてくると思います。美しくなることは、自分が明日笑うためにやっているのだなという印象は受けました」と語った。松岡は「私たち2人は医師側として作品に参加しましたが、患者役の俳優さんたちが一人ひとりの背景や願いに向き合って演じてくださっていました。そのお芝居を受けているときに、『こうなりたい』『こうしたい』という思いがまっすぐ伝わってきて、その姿を美しいと感じました。毎話、それぞれ異なる悩みを抱えた患者さんが登場するので、続けて観たくなる作品になっていると思います」と述べた。

最後に、仲は「美容整形に馴染みがない方もいらっしゃると思うので、そういう方にも『ダウンタイム』を通して、ポジティブに捉えてもらえるようになればいいなと思います」とメッセージ。松岡は「文と凜の関係性や、二人が抱えてきた過去は、物語の後半で少しずつ明かされていきます。美容整形を題材にした作品であると同時に、二人の関係を描くシスターフッドであり、ヒューマンサスペンスでもあります。物語がなぜ始まったのかが見えてくる後半まで、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」と締めくくった。