法務省、Netflix『ラヴ上等』とのタイアップ中止「当初の意図を全うすることが難しい」
法務省、Netflix『ラヴ上等』とのタイアップ中止

法務省は21日、公式サイトでNetflixリアリティシリーズ『ラヴ上等』シーズン2と同省保護局が推進する「更生保護」とのコラボレーションを中止すると発表した。全国の更生保護官署などに掲出していたコラボポスターについても、今後の掲出を取りやめる。

タイアップの経緯と内容

『ラヴ上等』は、日本各地から集まった元不良の男女が本能むき出しでぶつかり合いながら、恋愛や友情を通して“生き直す”姿を描くリアリティショー。シーズン2は8月4日より毎週火曜日、3週にわたって全10話が世界独占配信されている。

法務省保護局は番組内容が「更生保護が掲げる『人は変われる。一緒なら。』というメッセージと通じる」として、番組内容を確認した上でタイアップを決定。9月上旬までを掲出期間と定め、約2000枚のポスターを全国の保護観察所などの関係機関に配布した。ポスターには「更生上等!!」「立ち直りって、ラヴだ」といったメッセージに加え、刺青が全身に入った出演者らが並ぶ内容となっていた。

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批判の声と法務省の判断

ポスターは大きな反響を呼び、更生保護の取り組みの理解促進につながる一方、SNS上などでは批判的な声も相次いだ。これに対し、保護局の担当者はオリコンニュースの取材に対し、「作品を通して、過去と向き合い、地域社会の中で生活していく中で成長していく更生保護の取り組み、メッセージを伝えたい」とタイアップの狙いを説明。「批判的な意見はもちろん届いていて、真摯に受け止めていきたいと思っているが、決して犯罪を肯定するものではない」と強調していた。

しかし、法務省は報道発表資料で「犯罪被害に遭われた方々から見れば、不快感や割り切れない思いを抱かれるのではないかといった御懸念や御批判を多くいただいた」と説明。また、民間ボランティアを含め更生保護に協力してきた人々からも心配の声が寄せられたことを受け、「当初のタイアップの意図を全うすることが難しい状況となっていることを考慮し、今後のタイアップについては取りやめとさせていただくことにいたしました」と発表した。

今後の広報の在り方

法務省は今回の判断について、作品に出演する人々や生きづらさを抱える方々、過去に罪を犯した人の更生への取り組みを否定するものではないと付言。その上で「犯罪被害に遭われた方の心情等への十分な配慮と、犯罪や非行から立ち直ろうとする人の改善更生を支え再犯防止に取り組むことの双方を大切にしながら、その広報等の在り方について不断に検討し、更生保護の取組とその意義について、広く社会に知っていただけるよう努めてまいります」としている。

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