「今日はダメダメのダメ」——突然のやる気喪失
作詞家でコラムニストのジェーン・スー氏が、自身の経験を通じて「気象病」と向き合う生き方を語った。彼女はある日、理由もなくやる気が出ない状態に陥り、「今日はダメダメのダメ。メイクも落とさないで寝てしまおう」と感じたという。枕カバーがメイクで汚れるのを避けるため、枕にタオルを巻くことを考えながら、現実の生活と妄想の自分とのギャップに苦笑いする。
妄想の自分と現実の自分
ジェーン・スー氏は「妄想の私は気象病にならないので、スリムジーンズを脱ぐときにむくみで苦労したりしない」と述べ、理想の自分と現実の自分の違いをユーモラスに描写。買ってきた本をベッドで読むような余裕のある生活を想像する一方で、実際には洗濯や電球の交換といった日常の雑事に追われる自分に気づく。
彼女は「どうやって生活してるんだろ、この人」と自問するが、その答えは「気象病」にあると気づく。気象病とは、気圧や気温の変化によって体調や気分が左右される症状で、特に低気圧が近づくとだるさや頭痛、やる気の低下を引き起こす。
「自分を責めない」という選択
ジェーン・スー氏は、やる気のなさの原因が「気合いが足りない」のではなく「天気のせい」だったと認識することで、自己否定から解放されたと語る。「今日はもうダメ」と認めることで、無理に頑張ろうとせず、自分の体調を受け入れることの大切さを強調する。
彼女の著書『おつかれ、今日の私。』(マガジンハウス文庫)では、こうした日常の小さな挫折と向き合う姿勢が綴られている。気象病に悩む人々にとって、自分の不調を天気のせいにしてもいいという考え方は、心の負担を軽くするヒントになるかもしれない。
気象病と上手に付き合うために
気象病の症状は人それぞれだが、ジェーン・スー氏のように「今日はダメな日」と割り切ることも一つの対策だ。彼女は「妄想のなかでマンハッタンに住んでいるぶんにはこんな生活じみたことはしない」と笑い飛ばし、現実の自分を受け入れることの重要性を説く。
気象病による不調を感じたら、無理に活動しようとせず、休息を優先する。また、天気予報をチェックして気圧の変化に備える、耳のマッサージで自律神経を整えるなどの方法も有効とされる。ジェーン・スー氏の体験談は、多くの人が共感できる「自分を責めない生き方」の一例として注目される。



