井手上漠さん、校則見直し運動で制服自由化「美のカリスマになる」
井手上漠さん、校則見直し運動で制服自由化「美のカリスマになる」

井手上漠さん(23)は、中学生の頃から次第に自分らしく生きることができるようになり、高校では制服に関する校則の見直し運動に取り組んだ。現在は美容の専門学校で学びながら、芸能活動を続けている。

校則見直し運動で制服の選択肢を広げる

井手上さんは中学2年生で吹っ切れてから、外でも自分が好きな格好をするようになった。しかし、学校の制服は校則で男女の服装が決められていた。井手上さんは「私以外にもセクシュアリティーに悩んでいる子がいたので、5人くらいの仲間と一緒に、校則を見直す運動に取り組んだ」と振り返る。

アンケートでは生徒の8割が制服の見直しに賛成したが、先生たちは回答しなかった。そこで井手上さんは男性の先生に「明日からスカートをはいてきてください」と伝えたところ、「嫌だ。恥ずかしい」と言われた。井手上さんは、心が男の子の女の子がスカートをはくのがどれほど嫌なことか、どんな気持ちで毎日登校しているのかを説明し、理解を得た。高校3年生になって、ようやく好きな制服を選べる校則に変わった。

美容の道へ、専門学校で技術を磨く

高校卒業後は上京し、芸能活動を続けることを決めた。井手上さんは「同級生はほぼ全員、島を出ます。だいたいみんな大阪くらいまでなんですけど、私は東京に行くことにしました。もっと成長したいなと思って、新しい環境と刺激を求めて」と語る。

現在はハリウッド美容専門学校に通い、国際メイクアップアーティスト検定1級を取得。1級は世界的なファッションショーでメイクができるレベルだ。仕事をしながら全日制の専門学校に通うのはハードで、午前2時に起きて5時からテレビ番組の収録、9時に終わって学校へ行き、午後4時まで授業、その後また仕事という日もあったという。

「美のカリスマになる」と決意

井手上さんは「美容って奥が深すぎて、学べば学ぶほど自分の未熟さを思い知らされています。でも、自分にしかできない方法で美を発信していくために、今いろいろ準備中です。美のカリスマに『なりたい』じゃなくて、『なる』って決めているので」と話す。

自分らしく生きる道を追求してきた経験から、今の中高生に伝えたいことがあるという。「私には、人に否定されて、自分っておかしいんだって落ち込んで、周りの目を気にして、どうにか目立たないように生きた経験があります。でも、母が自分を受け入れてくれて、強くなれた。そして、一歩前に踏み出すことができて、世界の美しさや、幸せを知りました。苦しかったけど、あの頃の経験が、今の私を作った。だからオールオッケーです」

また、「誰しも、人との違いに悩むことはあるし、つらいと感じることもあるでしょうけど、その悩みが人を強くするんだと思います。学生時代の社会って、すごく狭いから、苦労しますよね。でもその狭さの中でもがくこと、それこそが青春なんじゃないかな」と語る。

最後に「中高生のみなさんに今見えている世界は全てじゃない! この世界は、もっととてつもなく広いんです。だから、大丈夫!! そう信じてもらいたいですね」とメッセージを送った。