8月1日に開幕する弘前ねぷたまつりに、有志でつくった新しい運行団体「岩木彩水会」が初めて参加する。世代や地域を超えたつながりを作ろうと昨年結成された。
市内外から約60人が集結
岩木彩水会は弘前市岩木地区の有志を中心に昨年9月に発足。副会長の斉藤宏大さん(37)は子どもの頃から参加していた地元の団体が約20年前に解散した経験を持ち、「毎年祭りを見ていて参加したくなった」と幼なじみ2人と結成した。
SNSで会員を募り、市内外から約60人が集まった。親子連れが多く、ほとんどが初対面。ねぷたの部材や楽器をかき集め、鏡絵も注文。連日、囃子の練習に励んでいる。
合同運行では1、4、6日に高さ約7.5メートルのねぷたを運行する。斉藤さんは「新しい団体でもできることを知ってもらい、一緒に活動する人を増やしていきたい」と意気込む。初の鏡絵は絵師の平山鳳春さんが手がけた「水滸伝 一丈青奮戦の図」。
担い手不足が課題
弘前ねぷたまつりは期間中100万人の人出がある県内代表の夏祭りだが、担い手不足が課題。市によると、2010年に84あった参加団体は、コロナ禍で20、21年に中止後、22年の再開時は45団体に減少。23年は62団体、今年は岩木彩水会など3団体の新規を含め68団体と回復傾向にあるが、団体あたりの参加人数は減り小規模化が進んでいる。
弘前ねぷた参加団体協議会の石川峰嗣会長(65)は「以前は運行費用を町会費で集める団体が多かったが、住民と町会の関わりが希薄になり資金や人手集めに苦労し、参加をやめる団体が増えた」と説明。一方、若者が中心の有志団体が増え、参加希望者の受け皿になっているとし、「自分たちの役目はねぷた好きを増やすこと。それがねぷたを守っていくことにつながる」と新規団体を歓迎する。
市の事業も一役
人口減少対策として市が始めた事業も効果を上げている。県外在住者にねぷたまつりの準備や運行に数日間参加してもらう取り組みには、22年からこれまでに72人が参加。地域と触れ合い、ねぷたを好きになって翌年から団体会員になった人もいる。
参加者を受け入れる茂森新町ねぷた同好会の石沢英樹会長(62)は「弘前の歴史や文化を感じて、それを周りに伝えてもらえたらうれしい」と話している。



