アジア大会開幕、五輪招致につなげたい 産経新聞社説
アジア大会開幕、五輪招致につなげたい 産経社説

「2026愛知・名古屋アジア大会」は19日、開会式が行われる。サッカーやバレーボールなど一部の競技では既に試合が始まっている。アジア大会は「アジアのオリンピック」とも呼ばれるアジア最大の国際総合大会だ。日本では1958年の東京、94年の広島に続いて3回目の開催となる。88年五輪の招致戦でソウルに敗れた名古屋にとっては、初の本格的な国際総合大会の実施となる。

準備の混乱と苦肉の策

大会準備を巡っては計画変更が繰り返され、大会経費の膨張で国の財政支援を求めるなどの混乱が続いた。名古屋競馬場跡地に建設予定だった選手村は工費の高騰などで断念した。代わりに名古屋港ガーデンふ頭にコンテナ型の移動式宿泊施設を設置し、大型クルーズ船もチャーターしてホテルとして運営する。こうした苦肉の策も、新たな時代の国際大会の運営手法として先例になり得る。

日本選手の好調

大会に臨む日本選手らは好調を維持している。陸上女子やり投げの北口榛花は、世界陸連が新設したアルティメット選手権(ブダペスト)で自己の持つ日本記録を塗り替えて優勝したばかりだ。1500メートル、5000メートル、1万メートルにエントリーする田中希実は全日本実業団対抗選手権の800メートルで自己記録を更新してアジア大会に臨む。競泳男子平泳ぎの17歳、大橋信は200メートルでの世界記録に期待がかかる。卓球やバドミントンには、ほぼエース級が出そろった。男子サッカーは2年後のロサンゼルス五輪を戦うU21世代で臨み、国内組中心の女子サッカーとともに優勝を狙う。カバディやセパタクローといったアジア大会ならではの競技も楽しみたい。

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五輪への道

参加選手にとってアジア大会は、五輪への登竜門である。同時に開催都市には五輪への準備大会とも位置づけられる。東京は58年アジア大会から64年五輪へ。ソウルは86年アジアから88年五輪へ、北京は90年アジアから2008年五輪へと国際大会開催の道を歩んできた。21年の東京五輪には新型コロナウイルス禍で無観客開催を強いられた悔しさがある。冬季五輪の開催を目指していた札幌市は招致を断念した。アジア大会の成功が、近い将来の五輪招致に結びつくことを願う。日本は常に、国際総合大会を開催できる国でありたい。

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