牧阿佐美バレエ団、21年ぶり大阪公演 現役ダンサー創作「シンデレラ」9月19日
牧阿佐美バレエ団、21年ぶり大阪公演 現役ダンサー創作「シンデレラ」

創立70周年を迎えた牧阿佐美バレエ団(東京)は9月19日、子ども向けに制作した「シンデレラ」(全2幕)を大阪市北区のフェスティバルホールで上演する。現役ダンサーの田切眞純美さんが演出・振り付けを、清瀧千晴さんが主演と振り付け補佐を担当。団員が一丸となって21年ぶりの大阪公演に臨む。

現役ダンサーが創作に挑戦

田切さんは2012年に入団し、ソリストとして様々な役を踊ってきた。10歳代の頃は、国際的なダンサーで振付家の勅使川原三郎さんの作品に出演した経験もある。転機は2023年。団員が振り付けた小品を発表する企画が始まり、作り手としての才能が開花。芸術監督の三谷恭三さんから全幕作品の創作を打診され、2025年11月に「シンデレラ」の初演にこぎつけた。

「映画も芝居も見るのが好きで、作品を生み出すことに興味がある。でも、まさか全幕バレエを作るなんて思ってもみなかった」と田切さん。舞台美術からチラシのデザインまで様々なクリエイターと話し合い、「自分の力が引き出されたと思う」と語る。

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現代の感覚を取り入れた演出

音楽は定番のプロコフィエフを使用し、物語の大筋は童話と同じだが、演出は一味違う。シンデレラ(今村のぞみさん)は母親の死を受け入れられず心を閉ざしている設定で、心情の代弁者として四季の精が登場する。王子(清瀧さん)も葛藤を抱え、2人が心を通わせる過程を丹念に描く。

田切さんは「現代の感覚を取り入れたい。例えば、義理のお母さんや姉妹はシンデレラに意地悪をしたいのではなく、コミュニケーションがうまくいかなかったり、性格が違ったりするからかみ合わない。姉妹を誇張して、キャラクターを捻じ曲げたくないとも思っています」と説明する。

清瀧さんは「すごく濃い制作期間でした。バレエは全員で作り上げる総合芸術だと実感した」と振り返る。田切さんの作品については「創作の引き出しが多くて、発想も面白い。音楽と感情が伴った振り付けだから、見る人も没入できると思う」と評価する。

オリジナルの結末と大阪公演への意気込み

結末もオリジナルの展開を用意した。清瀧さんは「情報があふれて漠然とした不安を抱くことが多い今、救われるようなラスト。想像をかき立てられて温かくて、光が見える」と語る。田切さんは「物語に余白を残し、子どもたちに感じる時間を持ってほしい。初演よりもブラッシュアップして、作品を届けたい」とほほ笑んだ。

大阪公演では「初演よりもぎゅっと盛り上がる場面を作りたい」と田切さん。午後2時開演で、4歳以上が入場できる。問い合わせは06・6231・2221。

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