マーティン・マクドナー監督最新作『ワイルド・ホース・ナイン』、ベネチア国際映画祭でジョン・マルコヴィッチが男優賞受賞
マクドナー新作『ワイルド・ホース・ナイン』、マルコヴィッチがベネチアで男優賞

『スリー・ビルボード』『イニシェリン島の精霊』で知られるマーティン・マクドナー監督の最新作『ワイルド・ホース・ナイン』(配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン)が第83回ベネチア国際映画祭で上映され、主演のジョン・マルコヴィッチがヴォルピ杯男優賞を受賞した。

イースター島を舞台にしたCIAエージェントの物語

『ワイルド・ホース・ナイン』は、モアイ像で知られるイースター島(ラパ・ヌイ)を舞台に、1973年のチリ軍事クーデター直前、島へと送り込まれたCIAのエージェント2人に起こったことを描く。CIAエージェントのひとり、クリスを演じるのはジョン・マルコヴィッチ。もう一人のエージェント、リーを演じるのはサム・ロックウェル。CIAの局長・MJにスティーヴ・ブシェミがキャスティングされているほか、南米を代表する名優マリアナ・ディ・ジローラモ、アイリン・サラスに、ミュージシャンであり俳優としてもジム・ジャームッシュ作品の常連として知られるトム・ウェイツ、リチャード・リンクレイターやハル・ハートリー、グレッグ・アラキ作品に出演し、90年代にインディペンデント映画のミューズと称されたパーカー・ポージーの出演が明らかになっている。

マルコヴィッチの受賞コメント

この度、第83回ベネチア国際映画祭にて、主演のジョン・マルコヴィッチがヴォルピ杯男優賞を受賞。マルコヴィッチ本人からコメントが到着した。

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「過去83回にわたり、数多くの素晴らしい俳優たちに贈られてきたこの賞に選ばれ、大変光栄に存じます。今年、私たちの映画『ワイルド・ホース・ナイン』をヴェネチア国際映画祭に招待してくださったアルベルト・バルベーラ氏に感謝するとともに、本作を温かく迎えてくださった観客の皆様にも感謝申し上げます。この栄誉を授けてくださった審査員の皆様に感謝申し上げます。また、この素晴らしい脚本を執筆し、見事な演出を手掛けてくれたマーティン・マクドナー、そして私にこの素晴らしい役を授けてくれたことにも感謝します。さらに、素晴らしい共演者の皆様、とりわけ私の相棒である偉大なサム・ロックウェルにも感謝します。そして、今晩の式典に出席できず申し訳ありません。ぜひ出席したかったのですが、今夜と明日の夜はモントリオールで撮影があるためです。ありがとうございました」

ワールドプレミアでの熱狂と批評家の絶賛

本映画祭では、マーティン・マクドナー監督をはじめ、ジョン・マルコヴィッチ、サム・ロックウェル、スティーヴ・ブシェミ、マリアナ・ディ・ジローラモ、アイリン・サラス、パーカー・ポージーらも集結したワールドプレミアが開催されたばかりでもある。本編の上映後には約15分間にわたるスタンディングオベーションが巻き起こる大熱狂に包まれた。世界中から集まった批評家たちからも、「まさにマクドナーの真骨頂(ハリウッドレポーター誌)」、「観る者の心を焼き尽くし、かつ涙が出るほど笑わせてくれる。(デイリー・テレグラフ誌)☆☆☆☆☆(満点)」、「ジョン・マルコヴィッチとサム・ロックウェルは完璧なコンビ。(ヴァラエティ誌)」、「(マルコヴィッチ)この役柄に無限の深みを築き上げている。彼の最高傑作(ハリウッドレポーター誌)」、「ブシェミにとって、天の恵みのようなハマり役(ハリウッドレポーター誌)」と最高評価が相次いでいる。

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マルコヴィッチはワールドプレミアで「私は人生を通して、大好きなことをやってきました。これからもそれを続けていくつもりです。引退するつもりはありません。時が来れば、周りが私を引退させてくれるでしょう。それが物事の自然な流れだと思いますから」と生涯現役も宣言している。

オスカーへの期待とジンクス

すでにアカデミー賞主演男優賞への期待も高まっているが、過去ヴェネチアでヴォルピ杯の栄冠を掴んだジャン・ギャバン、三船敏郎、アレック・ギネス、ジェームズ・スチュアートからショーン・ペン、ハビエル・バルデム、ウィレム・デフォー、ブラッド・ピットと名優が並ぶも、同一主演作でオスカーに輝いたのは、5度のオスカーノミネートを誇る伝説的名優ポール・ムニただ一人(1936年第4回)。マルコヴィッチが90年の時を超え、そのジンクスを破れるか、大いに注目される。

■ストーリー
1973年のチリ軍事クーデター直前のこと。CIAの局長MJ(スティーヴ・ブシェミ)の命令により、エージェントのクリス(ジョン・マルコヴィッチ)とリー(サム・ロックウェル)はチリの首都サンティアゴからイースター島へと派遣される。島を象徴する石像に囲まれ、長年パートナーを組んできた二人が自らの重い過去や現在進行中の陰謀と向き合う中、クリスが反権力派の二人の学生(マリアナ・ディ・ジローラモ、アイリン・サラス)と築いた新たな絆が、この遠く離れた楽園への旅を思わぬ方向へと導いていく。この2人のCIAのエージェントに迫り来る、想像もつかない危機とユーモラスかつ謎に満ちた展開は、どんな運命をたぐり寄せていくのか。

■出演者(役名:俳優名)
クリス:ジョン・マルコヴィッチ
リー:サム・ロックウェル
MJ:スティーヴ・ブシェミ
クリスの兄:トム・ウェイツ
マージ:パーカー・ポージー

■スタッフ
監督:マーティン・マクドナー
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