『マリウポリの20日間』監督の最新作『戦場0地点』本編映像が公開
『マリウポリの20日間』監督最新作『戦場0地点』本編映像公開

アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『マリウポリの20日間』で監督を務めたミスティスラフ・チェルノフの最新作『戦場0地点』(2026年9月4日公開、配給:アンプラグド)の本編映像が公開された。

アンドリーウカ村奪還作戦を記録

本作は、2023年、ウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行したチェルノフ監督が、ロシア軍に占領されたアンドリーウカ村の奪還作戦を記録したドキュメンタリー。チェルノフはジャーナリストとしてではなく、兵士たちと行動を共にしながら戦場に身を置く。

映像の多くは兵士たちのヘルメットカメラやドローンによって撮影されており、観客は彼らとともにアンドリーウカ村までの2,000メートルを進むことになる。しかし、その距離は決して短くない。身を潜めながら前進し、一歩ごとに死と隣り合わせとなる極限の道のりだ。

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兵士たちの日常と死

冗談を交わし、煙草を吸い、家族や未来について語る若い兵士たち。そして、その直後に訪れる死。チェルノフは彼らを、銃を手にする以前、それぞれの日常を生きていたひとりの人間として見つめ続ける。激しい銃撃戦、ドローンによる襲撃、絶え間なく降り注ぐ砲弾、そして荒廃した大地に横たわる戦死体。本作は、ニュース映像や数字だけでは決して伝わらない戦場の現実を突きつける。

公開された本編映像

今回公開された本編映像は、2023年9月、ウクライナ軍第3強襲旅団がロシア軍に占領されたドネツク州アンドリーウカ村の奪還を目指す作戦の幕開けを記録したもの。チェルノフ監督のナレーションとともに明かされるのは、アンドリーウカまでのわずか2,000メートルを進むために、実に3か月もの時間を要したという事実。村を取り囲む草原には無数の地雷が埋められ、装甲車での突破は不可能。兵士たちは身を隠す場所もほとんどない中、自らの足で前進するほかなかった。その過程で、すでに多くのウクライナ兵が命を落としていた。

映像に記録されているのは、演出でも再現でもない、現実の戦場である。飛び交う銃弾の音、絶え間なく響く砲撃、爆発とともに激しく吹き上がる土煙。兵士たちの切迫した叫び声に、負傷者の苦しいうめき声が重なる。そして、銃弾を受けた仲間の命が失われたことを否応なく悟らされる瞬間。兵士のヘルメットカメラが捉えた映像は、観る者を戦場のただ中へと引きずり込み、「もし自分が戦場に立ったら、何が起こるのか」という逃れようのない問いを突きつける。

しかし、今回公開された映像は、本作が記録した戦場のほんの一端にすぎない。この先、兵士たちはさらに凄惨な現実と向き合い、2,000メートル先の村を目指して、一歩ずつ死地を進んでいく。

戦争と平和を問う記録

太平洋戦争終戦から81年を迎える今、戦争とは何か。平和とは、果たしてどれほど確かなものなのか。本映像は、遠い戦地で起きている現実を私たち自身の問題として突きつけ、改めて考えることを迫る、あまりにも重い記録となっている。

■ストーリー
2022年11月、ロシア軍に占領されたウクライナ・ドネツク州の小さな村、アンドリーウカ。2023年9月、ウクライナ軍は激戦の末、この村の奪還に成功した。本作は、その奪還作戦の最前線に同行し、アンドリーウカまで続く、わずか2,000メートルの道のりを、死と隣り合わせの極限状態で一歩ずつ進む兵士たちの姿を記録している。

■スタッフ
監督・脚本・撮影:ミスティスラフ・チェルノフ
編集・製作:ミシェル・マイズナー
製作:ラニー・アロンソン=ラス
共同製作・追加撮影:アレックス・バベンコ
音楽:サム・スレーター
© 2024 Dogwoof

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