実写『ルックバック』トロントで北米プレミア 是枝監督「ずっとそばで見てくれているような映画祭」
実写『ルックバック』トロントで北米プレミア 是枝監督が感謝

藤本タツキの同名漫画を是枝裕和監督が実写映画化した『ルックバック』の北米プレミアが現地時間14日、カナダで開催中の「第51回トロント国際映画祭」で行われ、是枝監督が登壇した。

満員の会場で上映、是枝監督が感謝

出口夏希と蒔田彩珠がダブル主演を務める本作は、「第83回ベネチア国際映画祭」のコンペティション部門に正式出品され、現地時間7日にワールドプレミアを実施。映画祭期間中には、5つの公式独立賞で受賞・表彰された。11日に日本公開を迎える中、是枝監督はベネチアからトロントへ移動し、北米の観客に作品を届けた。

トロント国際映画祭では、スペシャル・プレゼンテーション部門に選出。公式上映は、約1700人を収容するプリンセス・オブ・ウェールズ・シアターで行われ、客席は満員となった。

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長年の関係を振り返る是枝監督

これまでにも『そして父になる』『海街diary』『万引き家族』など、数々の監督作が同映画祭で上映されてきた是枝監督。2023年の『怪物』以来、3年ぶりのトロント訪問となった。

会場に到着すると、劇場の外で待っていたファンから次々と声をかけられ、サインに応じた是枝監督。前の上映が延びた影響で、開始時刻は予定より30分遅い午後10時15分となったが、是枝監督は満員の客席を前に「こんな遅い時間に、たくさん来ていただいて感激です」と感謝した。

さらに「デビューして30年経つのですが、そこからずっと僕の作品を上映し続けてくれている映画祭に、呼んでいただいて、また上映していただけるのはありがたいことで」とコメント。「僕が監督としてキャリアを重ねていくのを、ずっとそばで見てくれているような映画祭です」と、長年にわたる同映画祭との関係を振り返った。

原作との出会い、実写化への思い

原作漫画との出会いについては、「コロナ禍で、自分の映画作りがすべてストップして、『自分の映画は世界に必要とされていない』と思わざるを得ない状況で『ルックバック』と出会いました」と説明した。

漫画を描くことに懸命に向き合う藤野と京本の姿に、「背中を押されるような気持ちで、自分もまた映画に向き合おう、と思わせてくれた作品です」と明かし、「そんな作品を今回、実写映画化させていただきました」と観客に語りかけた。

上映終了は日付をまたいだが、劇場には多くの観客が残り、是枝監督のもとにサインを求めるファンが集まった。監督も一人ひとりに応じ、北米での初上映を締めくくった。

『ルックバック』は、自信家で漫画に打ち込む藤野と、不登校ながら圧倒的な画力を持つ京本が、漫画を通して結ばれていく物語。是枝監督が監督・脚本・編集を手がけ、9月11日から全国公開されている。

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