助手席に乗り込んだ日村は、後部座席の阿岐本に言った。
「これまで、店に近づくなとか、話すことなんてないと言っていた社長から話があるってのは、どういうことでしょう?」
「いい話じゃねえのは明らかだな」
日村もそう思った。「何か文句を言われるということですね」「あれこれ考えても仕方がねえさ。ま、まず先方の言い分を聞くことだ」「はい」
店に到着、がらんとした店内
日曜の夕方なのに、店の中はがらんとしていた。客の姿はないし、いつも店番をしているおかみさんの姿もなかった。
阿岐本と日村を出迎えたのは、電話をくれた伊達だった。「こっちへ来てください」と事務所に案内された。
事務所で杉本社長と対面
スチールデスクに向かって杉本社長が座っていた。デスクの前に置かれた丸椅子に阿岐本と日村が座り、脇に置かれたパイプ椅子に伊達が座った。



