LINEヤフーは8月28日、同社サービス内で導入を推進しているAIエージェント「Agent i」の新機能・新サービスの先行体験会をメディア向けに開催した。2026年4月に7領域だけだったエージェントは、8月に27領域へ拡張され、延べ利用者数は1,200万DAUを数えたとしている。
全社横断タスクフォースの本格展開
Agent iは2026年4月に発表されたAIエージェントサービスで、7月にはLINEでも利用できるようになっている。9月1日からは同社内に「Agent i 全社横断タスクフォース」を本格的に展開する予定で、CPOの慎ジュンホ氏がタスクフォース長を務め、10倍量産体制の構築を目指すという。
この全社横断タスクフォースの展開にあたっては、AIコーディングエージェントの導入で開発速度が大幅に高まったことが背景にあるようだ。発表会に登壇した慎ジュンホ氏は、「従来型のサービス開発では企画、デザイン、プログラミングと職種ごとにリレーしていく大規模チームでの対応が行われていたが、AIを主軸に置くことで企画や開発、デザインのそれぞれがAIを通じて少数精鋭チームで対応できるようになった。職種の壁を減らし開発にあたってのPDCAを高速で動かすことによって、サービス開発のテンポを高めた」と話す。
今後の展開予定と新機能プロトタイプ
既にお買い物やお出かけ、自動車、天気、人間関係、仕事関係、レシピの7領域でAgent iがリリースされているが、8月中に合計27領域まで一気に拡充予定。ファイナンスやスポーツ、ヤフコメまとめなど主要サービスへの導入も行われ、多くの人が手元でよく使うYahoo!の各種サービスでさらにアクセスしやすくなる。現在はYahoo!の各種サービスを経由してAgent iにアクセスする形だが、モバイル向けにはAgent iの単独アプリ化も予定されている。
メディア向けの発表会では、LINEヤフーが全社で公募した「AI Agent Prototyping タスクフォース」から生まれた「カレンダー」「トーク/アルバム動画」「WEB操作ガイド」「スクショ管理」「目覚まし」「ショート動画作成」「情報自動追跡」「ペットライフ」の8種類のプロトタイプを体験できた。
個人的には、LINEのユーザーインタフェースで見かけるようになったAgent iが画像・動画の取り扱いに対応して、機能を拡充した「トーク/アルバム動画」が印象的だ。トークを読み込んで文脈を把握し、思い出をAIが解析。動画の構成を作るところまでクラウド側で対応し、動画の生成はスマートフォン側で行うという。スタイルの指定もプレビューを見つつ行えるとのことで、広く活用されそうだと感じた。
特に重い処理である動画の生成をクラウドで行わず、iPhone等高性能なモバイルデバイス側で行う設計で、動画の内容も多少融通が利く。編集スタイルの提案もアルバムを分析した内容を踏まえて行えてインテリジェントだ。なお、いずれも開発中でリリース時のものとは異なる場合がある。



