現代の子育てにおいて、スマートフォンの普及や外遊びの減少による子どもの視力低下が深刻な問題となっている。今回、約15万人のフォロワーを持つ子育て発信者で『小学生取扱説明書』著者のやまかな氏と、眼科医で窪田製薬ホールディングスCEOの窪田良氏が対談。連載第2回となる本記事では、親を悩ませる「スマホ・ゲームとの付き合い方」や、子どものアテンション(注意力)を奪うSNSの問題、そしてオーストラリアの規制事例について深く掘り下げる。
ゲーム依存と親のジレンマ
窪田良氏は、前回の対談で外遊びが減り室内で過ごす時間が増えているという話題を受けて、「メディアやゲームとの付き合い方は、現代特有の難しさですよね。フォロワーさんからも、ゲームやスマホのやりすぎで困っているという相談は来ますか?」と質問を投げかけた。
やまかな氏は、「はい、たくさん来ます。親としても、自分が忙しい時にスマホやタブレットに助けられている部分があるので、完全に禁止するのは難しい。1日1時間と決めている家庭もあれば、まったくルールを決めていなくて『これでいいのかな』と悩んでいる家庭もあります。子どもによっても、ゲームにのめり込む子とそうでない子がいるので、どこまで管理してガチガチにするべきか、少し妥協しながらやっていくのか、本当に悩みどころです」と回答した。
窪田氏はこれに対し、「永遠の対話というか、子どもと話し続けるしかないですよね。一回言って伝わるものではないですし、特に子どもが夢中になっていることを制限するのは親にとっても大変な労力です」と述べた。
アテンションを奪うSNSの罠
対談はさらに、SNSが子どものアテンション(注意力)を奪う問題に及んだ。やまかな氏は「SNSは特に注意が必要で、子どもたちは通知やいいね!に敏感に反応し、集中力が途切れがちです。親としては、勉強中や食事中はスマホを遠ざけるなど、ルール作りに苦労しています」と語った。
窪田氏は、近視予防の観点からもSNSの影響を懸念。「近視は病気であり、進行すると失明リスクが高まります。子どものうちから近視を予防するには、外遊びで日光を浴び、遠くを見ることが重要です。しかし、SNSやゲームに夢中になると、どうしても近くを見る時間が増え、近視が進行しやすくなります」と指摘した。
窪田氏によると、近視の有病率は世界的に増加しており、日本でも小学生の約3割が近視だという。特に近年、スマホの普及に伴い、近視の低年齢化が進んでいる。
法律で規制したほうがいい?オーストラリアの事例
両氏は、海外の規制事例についても議論した。窪田氏は「オーストラリアでは、16歳未満の子どものSNS利用を禁止する法律が検討されています。これは子どものメンタルヘルスや注意力への悪影響を懸念してのことです。日本でも同様の議論が必要かもしれません」と紹介した。
やまかな氏は「法律で規制されるのは一つの手段ですが、家庭でのルール作りも重要です。親が子どもと話し合い、スマホやSNSの使い方を一緒に考えることが大切だと思います」と述べた。
窪田氏は最後に「子どもの視力と注意力を守るためには、親子の対話と適度なルール、そして外遊びの奨励が鍵です。SNSを完全に排除する必要はありませんが、バランスを取ることが重要です」と締めくくった。



