外出が困難な病気や障害を抱える人々が、分身ロボットを遠隔操作して接客するスナック「OrySNACK(オリィスナック)」が8月、東京都中央区日本橋本町にオープンした。
「ぐろママ」さんが遠隔で接客
「わたくし、ぐろママでございまーす」。全長約120センチのロボットが、カウンター越しに客の50歳代の女性会社員にあいさつし、日本酒の歴史について説明を始めた。ロボットを操作しているのは、難病の筋ジストロフィーを患う「ぐろママ」さん(59)。都内の自宅から遠隔で接客している。
サービスは60分の定額コースで、お酒は4種の日本酒が提供される。
「瞬間移動」しながら働く新体験
「OriHime(オリヒメ)―D」と名付けられた分身ロボットとの会話を楽しんだ女性会社員は、「ママさんの豊富な知識だけでなく、国内外のオリヒメに『瞬間移動』しながら働く経験も聞けて、味わい深い日本酒になりました」と語った。
店を運営するオリィ研究所は、オンラインで操作するロボット「オリヒメ」の開発会社。外出の難しい人が自宅などからオリヒメを操って受付や接客をする「分身ロボットカフェDAWN ver.β」を5年前から運営し、国内外から年間約6万人が訪れる。今回のスナックは、「お酒を提供しながら客と対話する」を理念にカフェと同じ店舗内で始めた新業態だ。
12月には京都に2号店
接客にあたるOriHime―Dは、研修を経た6人が交代で操作する。それぞれがロボットに搭載されたカメラやスピーカーを駆使し、個性的な接客を行う。12月には京都市に2号店がオープンする予定だ。
場所や身体的な制約にとらわれず、人と人が出会う新しい体験の場として注目を集めそうだ。



