奈良県立橿原考古学研究所は、「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録を記念し、葛城市の三ツ塚古墳群(7世紀末)から出土した漆塗り革袋を復元し、7日に発表した。洗練されたデザインの〈飛鳥・藤原のポシェット〉が現代によみがえった。
8日から9月6日まで、同研究所付属博物館で公開される。
復元の詳細
革袋(高さ16センチ、幅19センチ、厚さ8.5センチ)は、ふたになる部分として1枚、身となる部分として2枚を鹿皮から成形し、接合。真鍮を金メッキした金具で留め、全体に黒漆を塗って仕上げている。
こうした革袋は国内に例がなく、中国・唐代の石人像に表されたつり下げ式の袋によく似ており、唐からもたらされた可能性がある。
高い工芸技術
同研究所が「鞄工房山本」(橿原市)の協力のもと約1年かけて復元。皮に漆を塗る技術は正倉院宝物に「漆皮箱」として伝わるが、現代はほぼ廃れており、当時の高度な工芸技術を知ることができる。
青柳正規所長は「男性のおしゃれの起源の一つ。律令制の高級官僚の心意気が伝わってくる」と話している。
鞄工房山本では今後、販売も検討するという。
博物館は月曜休館。入館は午前9時~午後5時。入館料は大人400円など。



